今週は、Mobile World Congress(MWC)の取材で、バルセロナに来ています。ここ何年か、この時期はバルセロナ取材なので、バレンタインデーのチョコレートとは縁がありません(もっとも、行かなかったとしても縁があるかどうかは不明ですが……)。
昨年は、このコラムで、バルセロナで調べたスペインのモバイル状況をお伝えしましたが、今回は、その1年後にどうなっているのかをご報告することにしましょう。
まず、旅行者にとって興味があるのは、プリペイドのデータサービスがどうなっているかです。最近では、海外にスマートフォンやパソコンを持って行く人も少なくありません。こうしたときに日本の携帯電話事業者のローミングを使ってもいいのですが、現地の事業者のサービスを利用した方が結果的に安上がりになることは少なくありません。
昨年は、Yoigoという事業者のSIMかーどを入手し、これを使ってみました。あれから1年経ち、スペイン国内の他の事業者もプリペイド方式の定額制データサービスに乗り出しているようです。
そこで、今回は、別の事業者のSIMカードを買ってみることにしました。購入したのは、VodafoneとOrangeです。Yoigoはスペイン国内のもう1つの事業者である「movistar」のネットワークを使うMVNO(mobile virtual network operator)でしたが、VodafoneとOrangeは、独自のネットワークを持つ事業者です。Vodafoneは、元々は英国の携帯電話事業者で、Orangeはフランスの事業者です。