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 先日、テレビでカメラの展示会をレポートするニュースを見ました。その中で興味を引いたのは、一眼レフなど日本のデジタルカメラが世界で独占的なシェアを持っている理由です。光学レンズの技術が圧倒的に優れているため、海外のカメラメーカーは追従できないというのです。デジタル化された機器といっても、レンズ部分は緻密なアナログ技術の塊です。この部分で海外メーカーと差異化できているというのです。

 一方で、パソコンメーカーはどうでしょうか。海外市場においては大量生産をして低価格な製品を販売する米ヒューレット・パッカード、米デル、台湾エイサーといったメーカーが大きなシェアを獲得しています。技術革新の余地が少ないコモディティー化された製品だといわれて久しく、CPU・液晶ディスプレイ・光学ドライブなどの部品は共通化されています。機能面で違いが出せないとなれば、価格競争しかありません。大量に部品を仕入れ、ローコストで製造できるメーカーだけが強くなるのは必然です。先日発表された、NECと中国のレノボグループの合弁も、そうした背景が後押ししたのでしょう。

 デジタルカメラの光学レンズに相当する、メーカーの独自性を出すための機能はパソコンにはないのでしょうか。個人的には、特にノートパソコンの場合、キーボードやタッチパッドといった入力機器なのではないかと考えています。今後は、iPadのようなキーボードのないタブレット端末が数多く登場すると考えられます。これらの端末は、業務用途や家族で映像を楽しむといった新たな用途を切り開くでしょう。ただ、長い文字を入力する、マウスで細かい調節をしながら文書を仕上げるといった用途には、パソコンが不可欠です。だからこそ、パソコンにとって、キーボードなどの入力機器が最も重要なデバイスであるといえます。