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直井研究員(以下直井):所長、「拡散」って何ですか?

平野所長(以下平野):ん? 拡散?

直井:「このメルマガを拡散してください」とか、Twitterでも「拡散希望」って言葉をよく見ます。

平野:「拡散」というのは文字通り、面積や規模が広がり、散らばることを意味するよ。元は、粒子や熱、運動量などが自発的に散らばり拡がる物理現象を指す。それから……。

直井:そういうウンチクじゃなくって、Twitterの拡散の意味ですよ。

平野:インターネット上で情報を広めてほしい人が、拡散って言葉をよく使うようだ。意味は、この情報を多くの人に伝えてくださいという意味だね。

直井:インターネット上での「拡散希望」とは、この情報を周囲に広く知らしめてくださいという意味ですね。ふ~ん。でもこれを広めるのはどうかなぁ……。

平野:なんだい、ちょっと怪しいな。この時期の拡散希望ってことは、震災関連の情報だね。

直井:実はそうなんです。チェーンメール同様、不安をあおって一刻を争うような情報を「拡散希望」としている人がいます。

平野:善意であっても、情報源が不確定な情報を拡散して無用な混乱を招いている人はとても多い。惑わされてはいけないよ。直井さん。

直井:惑わされて、振り回されてばかりです。私。

平野:情報を受け取った方も、それを広める前に、その情報がどこから来たのか、発信元を確認してほしい。前回も説明したけど、情報源が確認できないものは、デマである可能性がとても高いんだ。

 実際、「拡散希望」と書かれていたからTwitterやメルマガで拡散したけれど、後々その情報がデマだと分かって「削除希望」という訂正を出している人もいる。しかも、この削除希望も拡散してくださいと書いてあることもある。

直井:それってちょっと格好悪いですね。

平野:格好の問題ではなく責任の問題だよ。訂正を出したって発信された情報は消せない。いったん失った信頼を取り戻すのはとても大変だ。事の重大さを肝に銘じるように。不要な情報がたくさん流れることで、被災地からの必要な情報などが埋もれてしまう懸念もある。情報の発信者は責任ある行動を取ってほしいね。

 それに、訂正情報を頻繁に出していると、次第にその人が出している情報すべての信憑性が下がってしまうんだ。

直井:今日届いたメルマガには、東京の水道水は放射線に汚染されている。早く東京から脱出したほうがいいって書いてあります。この情報を信じて周りに転送しちゃう人がいそうだなぁ。ほら、このメルマガです。