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 2回にわたって、このコラムで俺の漫画の話を書いた。絵心教室で書いた漫画をどうにかWebサイトにアップできて、ホッとしたのもつかの間、次の問題が生じた。

 それは登場人物のセリフをどう書くかだ。普通は漫画の中に吹出しを描いてそこに文字を書くのだが、水彩画のモチーフなので1番細い筆で字を書いてもにじむしかすれるし読みにくい。最初の絵には字を書き入れてみたのだが、はっきり読み取れるくらい濃く書くのは、絵を描くより大変だった。何度も上をなぞるので、線が太くなって微妙な空間が塗り潰される。例えば、ひらがなの「あ」を書くと、下の方が真っ黒になり、逆さまのおたまじゃくしになってしまうのだ。

 そこで絵の下に紙芝居みたいにセリフを打ち込んだ。これだとWordで書けるので楽でいいのだが、なんか俺の考えてる漫画の概念と少々ずれる。書くとわざわざ喋ってる名前を書かなきゃいけないので、まるで台本みたいになっちゃうのだ。

 なんかうまい方法はないかとWordをいじってると、メニューの「挿入」に「図形」というのがあって、なーんとそこに「吹出し」があるではないか。試しに絵の上に重ねてみると、まさしく漫画そっくり。もちろん吹出しの中には字も書けるし大きさや吹出し口の位置も自由自在。これは素晴らしいとアップしてある漫画に次から次へと書き込んだ。そしてでき上がった俺の漫画はオールカラーの豪華版。漫画というより芸術作品に近い……すいません、調子に乗りました。

 まあ、なにはともあれ形になったと満足してパソコンの電源を切ったのだが、次の日、Webサイトの掲示板に「吹出しで絵が隠れて見えない」「文字が消えて読めない」と苦情が多数寄せられた。だけど俺の家で見ると、ちゃんと絵も見えるし、字も読める。それぞれのパソコン環境の問題だろうとあまり気にしなかったのだ。

 ところがある日、地元の漫画喫茶でたまたま自分のWebページを見て驚いた。吹出しがあっちこっちに跳ね飛んでるわ、絵のど真ん中に鎮座してるわ、むごい状態なのだ。どういうことなのかとパソコンに詳しい弟弟子に聞くと「兄さんのWebページはWordで作ってますよね。それで中央ぞろえで絵を置いてから吹出しの図形を付け加えるとこんなことになっちゃうんですよ」と適切に答えてくれた。それじゃどうしたらよいのさ、と聞くと「やっぱり絵の中に書くしかないですね。ちょっと調べて見ます。」

 そして教えてもらったのがフォトマンガというフリーソフト。これは写真に吹出しで言葉を書けるという便利なものだ。しかし根っからの物ぐさな俺は、いちいち自分の絵を取り込んで吹出しを書き込み、またそれをアップするという作業が面倒でたまらない。どうにかWebページ上で簡単にできないかと、とっ散らかった漫画を見て考える……ピーン、ひらめいた。

 吹出しの位置をずらせば直るんではないか。絵の左はじにあるはずの吹出しが真ん中に来ているなら、もっと左にずらせばちょうどよいところに収まるのではないか。