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 今週、月曜日にNTTドコモが、火曜日にau(KDDI)が夏モデルを発表しました。何が発表されのたかは、すでにニュースなどになっているのでここでは繰り返さず、発表されたものの意味を考えてみることにします。

 今回は、両者とも製品としてはスマートフォンが中心です。国内メーカーもAndroid搭載の製品を開発し、国内独自機能を搭載しての発表です。スマートフォンはNTTドコモが9機種、auが6機種です。また、非スマートフォンは、NTTドコモが11機種、auが6機種で、スマートフォンと非スマートフォンがほぼ拮抗した数になっています。

「テザリング」が解禁に

 また、今回の夏モデルから、ドコモもスマートフォンでの「テザリング」が解禁になりました。もっとも、国内では、2G時代からパソコンに携帯電話を接続して通信することが可能でしたから、「解禁」といっても、Androidスマートフォンでも従来同様の環境が整ったということにすぎません。

 NTTドコモの場合、Androidの「ポータブルWi-Fiアクセス」や「USBテザリング」機能をカスタマイズしていて、特定のアクセスポイントに接続するようになっているようです。これは、スマートフォンからの通常のインターネットアクセスと、テザリングによるインターネットアクセスは、パケットからは区別ができないため、テザリング時に別料金体系で課金するために必要な機能です。

 ただし、テザリングは解禁されたものの、料金体系は変わらず、テザリングを使うと定額パケット通信の上限が1万365円となります。基本料金などを考えると1万2000円弱で、ちょっと高額という印象です。企業利用などはありえるのでしょうが、個人での利用はちょっと厳しいかもしれません。また、テザリング機能をオンにすると、アクセスポイントが切り替わってしまい、機能をオンにした後の通信がスマートフォン自身からのインターネットアクセスであっても、上限1万365円での計算になってしまうとのことです。

 これに対してauは、今回発表のスマートフォンではテザリングに対応せず、以前発表したWiMAX対応機種である「EVO」でのみテザリングが可能な状態のままでした。この秋には、WiMAX対応機種をさらに投入ということで、それまでテザリングはおあずけ状態のようです。

 無線LANを使って複数の機種を接続するとなると、ネットワークの負荷が高くなるため、あまり急激な価格低下は期待できそうにありません。ですが、毎月1万円を超えるようなサービスは使いづらいものです。テザリング時の金額は、NTTドコモによれば、スマートフォン用とデータ専用の2つの契約を使うよりは安価とのことですが、音声の契約では一切データ通信をしないことにして、通常の携帯電話とスマートフォンを2台持ち歩くのを我慢すれば、音声側は月額980円(ファミ割りMAX50時)で済み、これにデータ通信専用の契約が月額5985円(定額データプラン フラットバリュー+定額データスタンダード割2+moperaUスタンダードプラン)となり、1つの契約でテザリングするよりも安価に利用可能です。また、データ通信をWiMAXなどにすれば、3880円/月とさらに安くなります。

 そういうわけで、機器を1つに集約できるというメリットはあるものの、まだ高価な感じがあり、機能としては解禁されたものの使うのはちょっとちゅうちょするという感じです。携帯電話のネットワークを使う限り、大幅には安くできないのではないかと思われます。

 また、NTTドコモでは、他事業者のSIMを入れてもアクセスポイントが違うためテザリング機能は使えないという制約もあります。テザリングと通常のスマートフォンからのインターネットアクセスを区別するために、Androidのテザリング機能がカスタマイズされており、固定された専用のアクセスポイントに接続するようになっているからです。他事業者のSIMを入れても、今回発表されたドコモのスマートフォンは、テザリング時にNTTドコモのアクセスポイントへ接続しようとします。アクセスポイントは事業者のネットワーク内にあり、事業者ごとに違っているため、他事業者のSIMではNTTドコモのアクセスポイントには接続できません。

 SIMフリーにして、他事業者のSIMを使う場合のみの制限ですが、海外で現地の安価なプリペイドSIMを使って、テザリングもするなんてことができないのは、ちょっと残念なところです。