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 ソウル市は現在、「スマートソウル2015」戦略を進めている。具体的には、2015年までにソウル市内のすべての公共施設をフリースポットにする、スマートフォンから各種行政情報や書類申請を利用できるモバイル行政を実現する、といった内容だ。このために2015年まで8500億ウォン(約670億円)の予算を使う。国連が評価した2010年世界電子政府ランキングで1位になった国らしく、スマート電子政府でも世界のトップになるという計画だ。

 同市はすでに2010年4月から、急速に普及率が伸びているスマートフォン向けモバイル行政サービスを提供している。ソウル市の公共データベースを活用したアプリケーション開発やフリースポット拡大を目指して、“モバイル・ソウル”を進めてきた。

 同市のアプリケーション開発支援により、2010年には公衆トイレ位置情報検索アプリ、交通情報を分析してバスと地下鉄の最短移動経路を探してくれるアプリなど6つのアプリが無料で利用できるようになった。毎年2回、市民参加型でアプリのアイデア公募を実施、実際のアプリ開発はSKテレコムや民間企業に任せる方式でアプリの本数を増やしている。

ソウル市の公共データベースを活用したアプリケーションの一つで、ソウル市内の主な道路に設置された防犯カメラから交通情報を確認できる「ソウル市交通CCTV情報」
ソウル市の公共データベースを活用したアプリケーションの一つで、ソウル市内の主な道路に設置された防犯カメラから交通情報を確認できる「ソウル市交通CCTV情報」
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 モバイル・ソウルを活性化していくためには、何よりもソウル市内全域でWi-Fiを自由に使えないといけないと判断し、情報格差をなくすためにも誰でも無料で使えるようにするべきということから、市は、市内のフリースポットを増やし始めた。無料Wi-Fiは、所得の格差でWi-Fiに加入できず、行政情報や緊急災害情報を受信できないといったことを防ぐためである。フリースポットなのでWi-Fiが使えるデバイスを持っていれば、外国人観光客でも無料でインターネットにアクセスできる。

 2010年末時点ですでにソウル市内の公共施設295カ所がフリースポットになった。これを2015年までに地下鉄車両の中、バスの中、タクシーの中へ広げる。野外のフリースポットは繁華街、公園、ショッピングセンターなど1万430カ所に拡大する。