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 日本放送協会(NHK)という放送局に、他の民放とは一線を画した、なにか「特別の放送局」という印象を持っている方は多いと思う。実際、NHKは受信料という視聴者からの収入で経営している、ビジネスを行う一般企業とは異なる仕組みで動いている。しかし、何を根拠にNHKは受信料を徴収しているかまで知っている人は少ないだろう。

 結論を先に書くと、NHKはここ20年ばかり一般企業的なビジネスへと傾斜しつつある。そのことは受信料という経営基盤と根本的には矛盾しているが、NHK自身は矛盾をそのままにして、ネット時代へと舵を切ろうとしている。

 説明するまえにまず、NHK受信料制度等専門調査会というNHKの諮問委員会が今年7月12日に出した報告書(pdfファイル)を読んでもらいたい。全部読むのが面倒な方は、報告書の一番最後に概要が附属しているので、そこだけでも読もう。

 この手の報告書は、一応は集められた有識者の議論の結果ということになっているが、実際にはNHK経営企画セクションが起草している。有識者は報告書に権威を与えるお飾りとして使われていることがほとんどだ。つまり、諮問委員会の報告書ではあるが実際に文章を書いているのはNHKであって、ここにはNHK経営の意志が集約されている。