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 「IT業界は女性が少ない」とよく言われる。慣れてしまったせいかあまり意識することはないが、考えてみれば確かに少ない。エンジニアが集まるようなセミナーや勉強会、特にテーマとなるソフトウエア製品が商用ではなくオープンソースになると顕著である。ただ、自身の感覚としては少数派の女性だからといって邪険にされることはなく(もしかして鈍感なのかも?)、むしろ丁寧に解説してもらえているのかもしれないと感じることもある。

 実感として筆者が足を運ぶITイベントにおける女性割合はおよそ1~2割。参考までに「IT@WOMAN」の女性活躍実態調査によると、IT系企業における男女別・職種別従業員数では女性が全体の約2割という結果が出ている。IPAが作成した「IT人材白書2011 データ編」(IT人材動向調査(IT企業向け)p.22)によると、女性の割合が2割未満となる企業は全体の7割強を占める。

 だからといって割合の少なさだけを問題視するつもりはない。就職するのも離職するのも、業界を選ぶのも基本的には個人の選択である。ただし2割となった背景は気になるところ。特に、離れていった女性はなぜ離れたかに興味がある。

 言い換えると、断念せざるをえなかったのはなぜなのか。離れたいと思ったのはなぜなのか。それぞれ働く上で何らかの困難があったと推測できる。ただでさえITエンジニアの職場は「3K」だの「7K」だの過酷だと思われている(おそらく真実だ)。この過酷さを少しでも改善できれば、女性だけではなく男性にも恩恵があるのではないかと思っている。それゆえに無理に女性比率を高めることには賛成しかねるが、結果的に女性がIT業界を断念することなく働き続けることで女性比率が高まるような環境改善はあっていいだろうと考えている。すると次に多様化が進み、組織に好循環がもたらされるという期待もできる。

 人事や採用の担当ではないので深入りはしない。ただ、純粋に女性として仲間が増えたらいいなと思う。1人や1割では声に出せないこと、声を出しても伝わらないこともあるだろう。女性なら素晴らしい意見ばかりとは限らないけれど、もしいい意見を出したとしても少数ゆえに埋もれてしまうのであれば惜しい。そんなことを悶々と考えていたりする。