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 Google、Wikipedia、Mozillaなど、そうそうたる顔ぶれが法案への不満を表明した米国議会のSOPA(Stop Online Piracy Act)、PIPA(Protect Intellectual Property Act)問題であるが、それぞれの法案の内容の是非もさることながら、それを取り巻く人々の動きが、なんだかちょっと気になるのである。

 SOPAは「オンライン海賊行為防止法」などと訳され、一方のPIPAは「知的財産保護法案」などと訳されている※1。それぞれ下院、上院に提出された。

 著作権がオンラインで侵害されて、映画、音楽、出版などの関係者はいつもイライラしているのはご存じの通りである。ビジネスベースの著作物は、人手もお金も時間もたっぷりかけて作られるから、勝手にコピーされたり、バラまかれたりしたら、そりゃ怒るのは当然だろう。

 この点については、賛成派、反対派ともに、概ね異論のないところで、今回、これらの法案に反対しているネット企業や団体も、著作権は守られるべきという姿勢を示している。反対派の主張は、それぞれの企業や団体によって微妙に異なっているが、それらを代表するであろうGoogleの主張は、(1)ウェブ検閲への懸念がある、(2)法のしばりが雇用や投資に悪影響を与える、(3)法案にある方法では実際の海賊行為には機能しないというものである。

 それでは、どんな代替法案で著作権を守るのかというと、OPEN Act(Online Protection & ENforcement of Digital Trade Act)という検閲なんていう古い概念じゃなく、インターネットへのアクセス権を保障しながら、知的所有権を保護できる法案にしようと言っている。そんなことが可能なのかどうかは分からないが、公開の場で多様性に配慮しながら法案を作るというネット時代のお作法は取り入れている。

 既得権を主張するSOPA・PIPA賛成派は、こんなサイトがあることや、ネットのお作法を知ってか知らずか、議会での敗北に怒りを爆発させている。その代表格のルパート・マードック(Rupert Murdoch)氏は、なぜか自分の所有するマスメディアではなく、突然Twitterを利用して、反対派を著作権侵害のリーダーたちとし、即座に反対を表明したオバマ大統領に対しては、盗人に手を貸したと痛烈に非難したのである※2