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 その日は予定を4つほどハシゴすることになっていた。それで持ち物が多かった。また普段は玄関を出たらすぐにiPhoneにイヤホンを着けて音楽を聴く。だが寒いからイヤホンは電車に乗ってから着けようと思ったのだ。

 ……と言い訳するのはその日iPhoneを忘れてしまったから。iPhoneを持ち始めてからこんな失態は初めてである。最寄り駅の改札を通る直前に「しまった。iPhoneを鞄に入れてないかも」と気付いた。「鞄を開いて確認するか。だが入れた覚えがないので、きっとない。なかったとしたら戻るか。しかしここで戻ったら明らかに遅刻する。今日1日、iPhoneなしで過ごせるだろうか。必要な情報を得られず、壊滅的な日になるのではないだろうか。ここは戻るべきではないだろうか」。そんな衝動にかられながらも、数秒後には「ま、なんとかなるだろう」と思うことにして改札を通過した。

 そうは言うものの、懐疑的だった。なにせ筆者は出先で時間があればメール、Twitter、Facebook、Webを必要以上に巡回している。分からないことがあればググる。スケジュールはiPhoneのカレンダーやEvernoteに入っている。しかも外出は朝から晩まで。大丈夫だろうか。不安だった。

 ただ不幸中の幸いか、フィーチャーフォン(ガラケー)は忘れてなかった。まだ二刀流なのだ。こちらはスマートフォンに代わりにはならないが、パソコンのメール閲覧と返事ができるようにしてある(以前の回を参照「パソコンのメールを携帯から見るのが好き」)。頻繁に使っていたのはもう数年前になる。それでもかつての設定は幸いなことにまだ残っていた。

 これはメールのプロバイダーが提供するサービスで、フィーチャーフォンからメールを使えるようにする「UbiqMail」。テキストベースで少し前の携帯電話の画面サイズに最適化されている。テキストベースなので通信量がさほど多くないのも重要なポイントだ。なにせiPhoneを使うようになり、フィーチャーフォンのほうはパケット定額にしていないからだ。いくらメールが使えると言っても、使いすぎたら「パケ死」しかねない。

 念のためまずは無料通話分を確認した(iアプリの「ドコモ料金案内」を利用)。フィーチャーフォンのほうはほぼ基本料なので無料通話分は月に1000円分。幸いなことに前月の繰り越し100円+今月分1000円で1100円あることを確認した。これなら1日乗り切れる。不安が少し解消した。ただしこれはテキストベースのメールのみという前提で、Webページなんて開いたらあっという間に使い切ってしまう。

 電車に乗り、まずはメールチェック。朝一番でメールをくださった方にお返事。単刀直入に要件を伝え、「すみません。今日はiPhoneを忘れてしまい、パケット定額ではない携帯からなので要件のみで失礼します」と言い訳も添えておいた。

 その方から後で電話をいただいた。メールだと込み入った話ができないと察してくれたらしく、追加の確認事項は電話ですませた。この人のほかにもこの日はメールより電話を多用した。スマートフォンがないとメールより電話のほうが楽だからだ。