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 Loox U/G90は、富士通が2010年に発売した小型のクラムシェル型のノートパソコンで、以前にこの連載で紹介したLOOX U/B50の後継機種に当たります。LOOX U/B50に比較的満足できたので、後継機種も買ってみたのですが、ちょっとした問題で、サポートとさんざんやり取りし、修理にも出し、初期化もしたにもかかわらず、結論は「仕様です」だったため、みなさんへの紹介は無理と判断し、ちょっと使っただけで、そのままお蔵入りしていました。

 とはいえ、このままお蔵入りさせておいてももったいないので、Windows 8のコンスーマープレビュー(CP)版を入れてみました。前回のデベロッパープレビュー(DP)版では、インストールできたものの、デスクトップアプリケーションは動作するがMetroアプリケーションがなぜか起動しないという問題があった(必ずしもLOOX固有の問題ではないかもしれません)のですが、CP版ではちゃんと動作しました。また、Windows 7用のドライバーを使うことで、タッチパネルなども動作しています。これで使ってみると、画面は狭いながら、Windows 8のタブレットでの使い心地を試すことが可能です。

 Windows 8は起動すると、最初にロックスクリーンが表示されます。タブレットなどのモバイル機器で使うことを想定して、ロックを解かないと操作ができないようにして誤操作を防いでいます。スクリーンを上に持ち上げるとロック解除画面となり、ここで「パスワード」「ピクチャーパスワード」「PIN」のどれか一つ、あらかじめ選択した方法でロックを解除します。

 Windows 8特有のピクチャーパスワードは、指定した画像を表示して、タップやスライドといった動作でロックを解除するものですが、思っていたほど簡単ではありませんでした。というのは、判定が少し厳しすぎて、本人は正しい動作をしているつもりなのにエラーとなることが結構あるのです。タッチパネルの違いや精度なども影響している可能性はありますが、それほど便利でもありませんでした。また、画面によっては、指の跡が付くため、推測されやすい可能性も出てきます。一番楽だったのは4桁の数字を入れるPINでした。ただし、セキュリティ的には、他の方法に比べて低くなります。

 なお、起動時とレジューム時にロックをかけないようにすることも可能です。これは、Windows 7と同じで、「Control Userpasswords2」で起動時のパスワードが自動入力に設定でき、電源プランの詳細設定で、レジューム時のパスワードロックをオフにできます。

 評判の悪い「スタートスクリーン」)(タイル状にアプリのアイコンが並ぶ初期画面)ですが、やはりタッチ中心で使うとそれなりに便利です。ただし、スタートメニューと同じく、使い勝手を上げるにはカスタマイズが必要です。画面の左側に利用頻度の高いアプリのタイルをまとめておけば、素早く起動可能です。タイルは、これまでのアプリケーションアイコンと違い、プログラムからの通知を行うことも可能です。「People」などの通知を行うアプリは、使うのであれば、なるべく左側へ置き、スクロールなしで見られるようにすべきでしょう。

 なお、このスタートスクリーンに配置するタイルは、グループ化が可能です。グループは間を空けて表示され、グループ名を付けることもできます。探しやすくするなら分類しておいた方がいいでしょう。なお、新規にインストールしたアプリは、スタートスクリーンの右側の後ろに追加されていきます。筆者の使った感じでは、1~2ページ以上は、そこから探すのも面倒なので、名前を覚えておいて、検索した使う方がいいかもしれません。

 機能的には、スタートメニュー同様、アプリをインストールしていくと、ここにタイルがどんどん登録されていきます。定期的に、必要なアイコンを左側へ移動させる必要はあるでしょう。このあたり、まだこなれていない感じがあります。

スタート画面は、左側に利用頻度の高いタイルを並べると便利。また、タイルはアプリからの通知にも使われるため、やはり左側にあるほうが分かりやすい。
スタート画面は、左側に利用頻度の高いタイルを並べると便利。また、タイルはアプリからの通知にも使われるため、やはり左側にあるほうが分かりやすい。
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スタート画面を縮小表示させると、グループの移動やグループに名前を付けることができるようになる。
スタート画面を縮小表示させると、グループの移動やグループに名前を付けることができるようになる。
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やっぱりデスクトップ

 おそらく、長い間Windowsを使い続けてきたユーザーの方は、Windows 8でも、ずっとデスクトップで作業することが多くなるでしょう。このとき、スタートメニューがないのはちょっと残念です。DP版では、レジストリの設定で、スタートメニューを復活させることができましたが、CP版では、その設定はなくなってしまいました。DP版が発表された2011年9月の時点では、デスクトップの扱いや、スタートメニューを残すかどうかなど、マイクロソフトの方針自体がはっきりしていませんでした。しかし、事実上のベータ版であるCP版で、スタートメニューを復活させる機能をなくしたのは、世界中のWindowsユーザーにスタートスクリーンを使わせたいということなのでしょう。なんだか、少し傲慢な感じもします。

 とはいえ、アプリを使い始めてしまえば、これまでのWindowsと何ら変わるところはありません。結局、問題になるのは、プログラムの起動がスタートメニューからスタートスクリーンになることなのです。しかし、これまでのWindowsでも、必ずしもスタートメニューからだけプログラムを起動していたわけではありませんでした。Windows 7なら、タスクバーにアイコンを置くという手もあるし、デスクトップにショートカットを作ることもできます。ただ、利用頻度は高くないものの、月に1回ぐらいは使うといったプログラムの場合、スタートメニューに頼ることになります。これについては、スタート画面が利用可能なのですが、いきなり画面が全部切り替わるというのも煩わしい感じがします。「慣れ」なのでしょうが、長年の習慣でもあり、なんとかしたいところです。スタートメニューを代用するようなアプリもすでに開発されているようですが、簡単にやる方法もいくつかあります。

 一つは、頻度は低くとも、素早く見つけたいアプリをタスクバーに置くことができる「ツールバー」に登録してしまうことです。ツールバーは、XPの頃からある機能で、指定したフォルダーにあるプログラムやフォルダーアイコンを表示させる機能です。ツールバーの表示幅を最も狭くすると表示できないアイコンは、メニュー風にリスト表示されるようになります。これを使うと、アプリを簡単に起動できるようになります。CP版でも、標準で付属するアプリなどは、従来通り「スタートメニュー」フォルダーに登録されているので、これをそのままツールバーとして登録すれば、スタートメニューの「すべてのプログラム風」のメニューが表示されるようになります。標準のスタートメニューフォルダは、「C:\ProgramData\Microsoft\Windows\スタート メニュー\プログラム」にあります。ただし「C:\ProgramData」は隠しフォルダーであることに注意してください。

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Start8というツールを使うとデスクトップにスタートメニューが復活。でも表示されるのは、縮小された検索ページ。
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標準のアプリへのリンクは、スタートメニューフォルダーに残っていて、そこをツールバー登録することで、XPのスタートメニュー(のすべてのプログラム)のような表示が可能になる。
標準のアプリへのリンクは、スタートメニューフォルダーに残っていて、そこをツールバー登録することで、XPのスタートメニュー(のすべてのプログラム)のような表示が可能になる。
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