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 新型iPadは、アメリカの雑誌出版社に大いに歓迎されているようだ。何と言っても、高解像度の「Retinaディスプレイ」で画像がくっきりと美しく見える。手に取れるタブレットは、そうでなくても雑誌というメディアに合っている。それに画面を意識させない美しさが伴えば、これ以上にない電子雑誌の舞台が整ったということになる。

 私は未だiPad2のユーザーだが、それでもちょっと電子雑誌を試すことにした。初代iPadが出たときに、『Wired』などすごいインタラクション性のある電子雑誌がいくつか発表された。それがその後どうなっているのかも気になっていた。

 ところが、いろいろ探してみて、事態はそれほど一筋縄でないことが分かったのである。

 例えば、どこから買うかという選択がまずある。定期購読する新聞や雑誌のカバーを1カ所に表示するアップルのNewsstandでは、各種雑誌のアプリが出ていて、ここからダウンロードするということになる。それからしてまずややこしい。まず、アプリが「Free」と出ている。「やや、この雑誌はタダなのか!」と胸を躍らせてよく見ると、決してそうではない。アプリのダウンロードは無料だが、そこから実際のコンテンツにアクセスすることになっていて、それらはもちろん無料ではないのだ。こういう表示はちょっと不親切。

 それに、価格設定がややこしい。1年の購読に加えて、月間購読というのもある。月間購読は1号ずつ、キャンセルするまでずっと購読が続くということだ。その他に1号ずつバックナンバーが買えるのだが、その値段が発売号によってまちまち。きっとどれだけ編集ページが分厚いか、インタラクション性など凝ったマルチメディア風の作り込みがどの程度あるのかによって、価格が違うのだろう。中身も見られないで、欲しいかどうかの判断ができないのもツライ。

アップルのサイト上にあるNewsstandの説明個所
アップルのサイト上にあるNewsstandの説明個所
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 ところで、このWiredの年間購読料19.99ドルというのは、日本円にすると1700円程度。日本から見ると安いだろうが、アメリカではそうではない。この値段は実に高いのだ。というのも、プリント版の雑誌の年間購読料はここ最近ずっと下がり続けて、12ドルなどはザラである。1000円以下で、月刊誌が12カ月分、手元に届けられるのだ。私など、年間2ドルで購読している立派な雑誌が3冊もある。雑誌はいろいろ購読したいが、それが1種類あたり20ドル近くもかかるとなると、悩んでしまう。

 それにしても、このアプリの雑誌というのは、何とも分かりにくいなあ。