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よく「Uターン組」に間違われるが…

 みなさんにご愛読いただいた「信州発 ITライターの憂鬱」がリニューアル、「信州ITラプソディ」として新たなスタートを切った。さらに精進していきたい。

 ところで、地方在住ではあれど、ほぼ100%の仕事が首都圏から来る、という筆者。よく聞かれるのが「あなたはUターン組ですよね?」というコトバ。「Uターン」はおおむね、故郷からいったん都会に出て働いてから帰ってきて、再び故郷に居着くことを指す。地元の企業などに転職したり、実家を継いだり、何かほかの生業を見つけたりと、戻る形はさまざま。都会で働いたときのコネクションをベースに故郷に戻って仕事をしている人も入る(イラストレーター、デザイナー、ライター、作家など、クリエイティブな分野に多い)ので、どうもそんなあたりを想像して言われるようだ。

 答えは「NO」である。実は筆者、一度も首都圏に出て働いたことはないのである。家族の都合やら何やらで、地元で就職してある程度働いたあと、覚えたてのMacで、DTPとか画像処理の仕事をやりたいと、無謀にも独立を試みた。ところが、地元では少ない仕事を同業者が取り合う形となってしまうのに心が折れ、首都圏の出版社などに、自分の描いたイラストや画像を送ったのがきっかけで、仕事が少しずつ来るように。

 その後、ひょんなことからパソコン本を書くようになり、さまざまなIT関連の文章を書くことが生業になっていったのは、前連載の第1回にある通り。まだインターネット黎明期、電話やメール、FAXなどで連絡を取り、データの入ったCDやゲラなどを宅配便でやりとりするなど、試行錯誤をしつつ、地方在住ながらさまざまな(首都圏ベースの)仕事をさせていただいてきた、というわけ。

 とりあえず、「何か(仕事を)やらせてください」と、掛けまくった電話のなかで、対応してくれたのが、松本や信州出身の人だったなどという偶然がいくつか重なったり、当時、「ベジェ曲線」(これを使うと、どれだけ拡大しても滑らかな図形やイラストが描ける。筆者はMacで、見よう見まねで操作を覚えた)を扱える人がおそらく希少だったりとか、その後仕事を通じて知り合った担当さんたちがすごく良くしてくれたりとか、そんなあたりに支えられて、今の筆者がある、みたいな。

 そうそう、地方では「Uターン」のほか、その地域とは関係のない地域からやってきて居着く「Iターン」(信州だと、山や自然が好きでやってきてそのまま居着いちゃうパターン)、首都圏などに出たのち地元に戻って来たはいいけれど、気に入った仕事に就けないなどで再度ほかの地域に出てしまう「Qターン」とか、いろいろあるみたいだ。