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 テクノロジー界のファッションに、ちょっとした変化が現れている。

 これまでシリコンバレーのファッションというと、正直言ってかなりつまらないタイプのものが多かった。男性は、ベージュのチノパンツになぜかブルーのシャツという組み合わせが多く、まるで制服のように誰でもこの装いだった。きっと、もっとも無難と見られる組み合わせなのだろう。ことに大企業の社員には、このファッションが多かった。

 一方、女性の方は男性よりバリエーションがあるとしても、とても東京やパリのようにはいかない。だいたい超有名ブランドのようなファッションであまりおしゃれをすると、かえって仕事のできない人に見られるような風土もあった。だから、たいていはカジュアル系のスポーツタイプのファッションが中心。ヒューレット・パッカードのCEOになったメグ・ホイットマンなどは、かつてイーベイCEO時代に、チノパンツとブルーのシャツという男性と同じ格好をして壇上でスピーチしていたほどだ。

 ところが、最近はテクノロジー業界の年齢が若くなるに従って、どうも高度な方法で皆がおしゃれになっているように見受けられるのだ。「高度な」というのは、はっきりと高いブランドだったりはしないが、目立たない巧みな方法でおしゃれをしているということである。特に男性がそうだ。

 例えば、タータンチェックのシャツにジーンズの組み合わせ。どうもそのチェックやジーンズがその辺で売っているようなものではなく、一家言ありそうなモノだったりする。Tシャツとパンツといったようなごく普通の組み合わせでも、ひどくソックスに凝っていたりする。カラフルだったり、おもしろいパターンが描かれていたり。シャツもよく見ると、ステッチに工夫があったり、裏地部分に珍しい布が使われていたり。

 決して値段は高くないが、何となくファッションに気を使い始めている、という感じがするのだ。さて、その理由は何だろうと考えた。