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 iPhoneを契約していたAT&Tの請求書に、見覚えのない料金が数カ月にわたって課金されていた。その額9.99ドル。見過ごしてしまいそうな金額で、実際2カ月ほど見過ごしていた。ある日ズラズラと並ぶ数字を見ていて発見したのである。

 後で知ったのだが、これがひどく悪質な不正課金で、何とテキストメッセージを受信しただけで請求されるというもの。そう言えば、何度か知らないところからメッセージが届いていたのを思い出した。だが、メッセージ受信画面に出る最初の数行で私には無関係なものだと分かったので、実際にはメッセージ自体を開くことなくそのままにしていたり、削除していたりしていたのである。それなのに、課金。こういうのは、日本にもあるのだろうか。

 AT&Tに電話をして聞いたところによると、セレブ関係の情報サイトなどで広告が載っていて、そこで携帯電話番号を登録。そこから送信されるテキストメッセージを受信すると料金がかかるという類いのものらしい。実際には何の広告だったのかは知らないが、そんなことは問題ではない。きっと不正業者が自作自演して、広告を出し、そこにあらゆる携帯電話番号を入力しているのだろう。

「あら~、私の友達なんて、すご~くたくさんそういうセレブサイトを見ているんです。よくその手の広告が出ているみたいですよ」と、カスタマーサービス担当の女性は教えてくれた。

 それにしても、本当にひどいのは、そのメッセージ自体には意味ある内容は何もなく、そこに出ている電話番号にかけてみたが誰も出ないこと。何を売るでもなく、単に受信させることだけを狙ったという感じだ。

 ともあれ、こういったときにアメリカのありがたいところは、すぐにその料金を削除してくれることである。このカスタマーサービスの女性も、数カ月前の分までさかのぼって、毎月課金されていた9.99ドルをクレジット分として私のアカウントにその場で戻してくれた。見過ごして、すでにクレジットカードを使って払いを済ませていたのにもかかわらず、だ。

 「お客様ご自身が、ご購入になったものではないんですか」とか、「すでにお支払いを済ませておられますので」といった面倒なことは一切言わず、また上司に確かめるでもなく、電話に出た窓口がすぐにやってくれるのだ。ここでは、デパートなどで返品がごく簡単にできるのだが、ちょうどそんな感じである。商品の返品をする人は本当に多く、この国では返品を受け入れることが顧客満足度を左右する重要なファクターとされているのだろうと思う。それは通信料でも同じことらしい。