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 ピクセル密度220ppi(1インチ当たりのピクセル数)という高精細のディスプレイを搭載した新しいMacBook Proは、チャレンジしがいのあるマシンだ。標準設定では画面内のメニュー表示、文字などは普通のMacBook Proよりも大きく表示され、一見、初心者向けのパソコンかと思わせる。ところが、いったんアプリを立ち上げると、ハードディスクを捨ててSSD(半導体を使った大容量記憶装置)にした効果もあって、スパッと画面を表示してくれる。HDビデオ編集や1000万画素を超える写真画像処理でも引っかかるところなく涼しい顔で処理してくれる。これは使っていて気持ちがいい。内なる力を優美でシャープなスタイルに身を包んだという風情だが、その力を本当に引き出すにはこれまでとは違ったアプローチも必要だ。超高度な使いこなしにもしっかり答えてくれるマシンだけに、せっかくの秘めたる力を引き出してやろうじゃないか。

2880×1800ドットでは、メニューはさぞや細かい文字なのでは?

 まずは、この画面を見ていただこう。冒頭で述べたようにかなり大きな文字が使われていて、パッと見、初心者向けパソコンかと思えるほどだ。一般的に画面のピクセル数が多い高解像度のディスプレイを使うと画面全体がびっしり詰まったものになり、メニューなどは目を凝らさなければ見えなくなってしまうものだ。しかし、この新型MacBook Proはこれまでの4倍もの高精細ディスプレイを持っていながら通常の利用場面ではゆったりとした画面設計で落ち着いて仕事ができる(図1)。

図1 MacBook Pro Retinaディスプレイモデルの標準設定での画面。なんの変哲もない画面。メニューやファイルディレクトリの名前などは大きな文字で表示され、とても見易い。高解像度のディスプレイにくっきりと標準サイズの文字を表示させている。高解像度のディスプレイを使う場合は小さな文字を覚悟しなければならないが、逆の発想だ(拡大するとオリジナルの画面解像度2880×1800ドットの画像が開きます。ご注意下さい)。
図1 MacBook Pro Retinaディスプレイモデルの標準設定での画面。なんの変哲もない画面。メニューやファイルディレクトリの名前などは大きな文字で表示され、とても見易い。高解像度のディスプレイにくっきりと標準サイズの文字を表示させている。高解像度のディスプレイを使う場合は小さな文字を覚悟しなければならないが、逆の発想だ(拡大するとオリジナルの画面解像度2880×1800ドットの画像が開きます。ご注意下さい)。
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 この図には、「システム環境設定」の中のディスプレイ設定のための指定画面が見えるが、「Raina ディスプレイに最適」な状態にしてある。この設定では画面内の構成要素をむやみに精細にせず、一般のパソコンの標準的な表示サイズに合わせている。この状態で高精細画面を扱うアプリを動かしたら、コンテンツそのものは2880×1800で、プルダウンメニューなどはゆったりとした標準状態で表示してくれる。旧MacBook Proで同じ標準設定の画面を表示させたらかなり文字が小さいことが分かるだろう。