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 テキスト、PDF、MS Office文書、HTMLファイルなどが読み込めるiPad、iPhone用アプリ「GoodReader」(450円)がまたまたバージョンアップし、PDFファイルの文書校正機能がますます便利になった。このソフト、何度か取り上げたこともあるが、アップデートでさらに磨きがかかった。仕事で提案書などに注釈を入れたい時や、一般に配付する文書をグループ内で回覧校正したい、といった時にとても便利に使えるので、改めてご紹介しておきたい。特に、PDFへの手書きコメントを入れる機能が本当に便利で使いやすいから、このアプリを1本用意しておくといざという時に役立つ。

PDFへの書き込みを消しゴムで消せるようになった

 6月下旬に久しぶりにアップデートされたGoodReader 3.15.1では、PDFに書き込んだ手書きの文字や図形を部分的に消し去る「消しゴム」の機能が追加された。大したことはない、小振りな改善と侮るなかれ。これまで、書いた順の逆順にアンドゥして行くことしかできず、細かく書き込んだ部分を修正しようとすると、ずいぶん手間がかかっていたのだ。これで、赤字を入れた部分を微妙に修正することが劇的に楽になった。

 そんな機能を使えば、例えば、こんなWebページにコメントを付けて企画担当者にメールするような応用がとてもスムーズにできるようになった。フリーハンドによる手書きコメント、テキストをタイプインした注釈、もともとある本文テキストにハイライトのマークアップを付ける、といった作業が難なくできる。しかも、追記したテキストはサマリー抜き出しができるほか、ファイルからコピー・アンド・ペーストして取り出せるので、再入力の手間は一切かからない(図1)。

図1 WebページをPDFにしてGoodReaderに読み込ませ、手書きやタイプインした注釈を加えた例。紙に赤ペンでサクサクと書き込むような感じで、違和感なく使える。仕事上の資料へのコメント、セミナー資料へのノート書き込み、作成資料の校正作業などに使うととても便利だ。
図1 WebページをPDFにしてGoodReaderに読み込ませ、手書きやタイプインした注釈を加えた例。紙に赤ペンでサクサクと書き込むような感じで、違和感なく使える。仕事上の資料へのコメント、セミナー資料へのノート書き込み、作成資料の校正作業などに使うととても便利だ。
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 また、書き込んだ追加のコメントをまとめてメールする機能、カスタムURLスキームを埋め込んで、他のアプリケーションを起動させることができるなど、注釈を付けたPDFで回覧校閲するといった作業がスムーズにできるようになった。

 PDFに注釈を入れる場合は、アドビシステムズのAcrobatなどを使って「ノート注釈」や「テキスト注釈」を付加するが、テキスト列の一部分に埋め込まれた状態になってしまう。そのため、紙面上でコメントを一覧したいような場合にはとても不便だ。修正が加わったところをタップして初めてコメント内容がポップアップする仕組みなので、どうしても一覧性に欠ける。引き出し線を使ってテキストを書き加えることもできるが、段落の前後を入れ替える、といった校正指示を入れるのがとても難しい。

 その点、GoodReaderなら紙に赤字を入れるがごとくすらすらと書き込める。図形や手書き文字を書き込む時のレスポンスがキビキビとして、反応が良いのがまたとてもうれしい。アプリによっては複雑な漢字を高速で書くとカクカクになってしまうことが多いが、このアプリは全くそんな心配はない。校正指示をこまごまと入れなければならない場面でも思い通りに仕上げられる。Acrobatがこんなふうになってくれればと長年思い続けてきたが、画面に指で直接書き込むデバイス上でイメージ通りのものが手に入ったのだから、これからはこちらを使うことが主になりそうだ。

 ただし、こうした手書き機能が写真や文書をスキャンしたイメージファイルの上では働かないのが悔しいところ。PDFで上書き手書き機能ができるのなら、イメージファイルでも全く同じような機能を組み込むことはそんなに難しいことではなさそうだが、なぜか、GoodReaderにはその機能が入っていない。また、後述するように、WebページをそのままGoodReaderに読み込むようなブックマークレット(ブックマークにJavaScriptで書いたプログラムを埋め込み自動化する手法)が作れるが、こうして読み込んだWebページに上書きしてコメントを残すような機能もない。このあたりは、かなり残念、と言わざるを得ない。