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 まさに灼熱地獄の毎日です。みなさん熱中症対策は大丈夫ですか? なに? 「お前らのんきな落語家は冷房の効いた寄席でのんびりくだらない話でもしているんだろう」……って、それは違います。

 この暑い最中、われわれ落語家は、お客さんの感謝と落語会発展のために、この時期「円朝祭り」というイベントを開催しているのです。それも屋外で。写真は開催前の谷中防災コミニュテイーセンターを撮ったものです。どうです、日蔭ひとつないタクラマカン砂漠と見間違う素晴らしい場所ではありませんか。ここに朝6時から夕方5時まで芸人は真っ黒焦げになりながら、ファンにサインしたり一緒に写真を撮ったりオークションをしたりします。

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 それだけじゃありません。料理に覚えのある芸人は屋台で煮込みを売ったりカクテルを作ったりして、お客さんに楽しんでもらいます。また自分で撮影した大勢の落語家の写真をブロマイドのようにして売ったり、自分の落語グッズを販売したりして、金儲けに精を出したりもできるのです。このコラムに書いている彦いち師匠は、腹の立つことをお客さんに板に書いてもらい、気合一発、正拳でその板を割って100円もらうという、怪しげな商売で巨万の富を得ているという情報もあります。

 俺は大勢が集まる場所が好きじゃないので今まで参加しなかったのだが、今回はSWANBOOKセンターなる店を出すことにしました。なぜ店を出すのか? それは読んだ人からは面白かったと言われる名著「ギンギラ★落語ボーイ」が増刷されぬまま大量の在庫を抱えているからです。自分で言うのもなんだけど、読者のブログでは高評価なんだよ。嘘だと思うなら俺のホームページを見て頂戴。まあ負け犬の遠吠えはさておき、少しでも在庫を減らすべく、円朝祭りに初出店したというわけです。

 だけど本だけ売るんじゃ芸がない。そこで手拭いを売ろうと新しい手拭いデザインをiPadで試みてみました。最初はうまくいかなかったけど「SketchBook Pro」というソフトをどうにか使いこなせるようになり、波間に飛ぶ朝日の白鳥と夕日の白鳥をデザインした、2種類の素晴らしい手拭いができました。それはもうこのコラムで発表したよね。そして、デジタルで絵を描くことに目覚めた俺は、自分の創作落語の登場人物をカードに書いて一儲けしようと考えたのだ。ウヒヒヒ。

 任侠流れの豚次という、清水次郎長伝みたいな話があるんだけど、ここには特徴ある動物がたくさん出てきます。それを全てカードにしてコンプリートしてもらおうと7種類各200枚で計1400枚作りました。これを1枚100円で売るんだけど、田舎の友達の岸田君が「印刷会社から独立したからなんでもいいので仕事くれ」と言うから頼んだら、「結構経費がかかったから1枚80円で全部で11万2000円です」だと。おいおい、もし売れなかったら大赤字じゃないか。それに頼んでないのに、俺と彦いちの2人が写っている写真を使って勝手に缶バッチを作成。1枚380円で、取り分は白鳥100円、彦いち100円、岸田180円。よろしく……これ新手の悪徳商法じゃないの? まあ取らぬ狸の皮算用で売れるかどうかは分かりません。

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