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 前回は、Macの新OS、Mountain Lionへのアップグレード時に、何か予期せぬトラブルが起っても、すぐに元に戻せる方法をまとめておいた。アップグレードした後、特に何もなければそのまま使い続ければいいし、愛用のアプリが使えないと判明した場合には例として示した方法で、アップデート直前の状態に瞬時に戻れる。互換性の問題はこうして切り抜けるとして、新しいOS Xにはこれまであった機能が削られていたり、場所が変わっていたりと戸惑うことも多い。逆にさりげなく機能がぐんと向上している部分もあり、知らないと損をする。

PDFの編集機能が大幅アップ、これは便利

 今回のアップグレードでたくさんの改良点があった。詳細はアップルのサイトにすべての新機能を細かく紹介した解説記事があるので、時間のある時に確認しておくとよい(図1)。

図1 <a href=200を超える新機能を細かく解説したページ。こんなところに、こんな機能が追加されたのか、と役に立つ。せっかく購入したのだから、一度はチェックしておこう。">
図1 200を超える新機能を細かく解説したページ。こんなところに、こんな機能が追加されたのか、と役に立つ。せっかく購入したのだから、一度はチェックしておこう。
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 システム全体にわたる情報共有機能の強化、システムの変化やメールの着信/ToDo項目を表示してくれる「通知センター」、「音声入力」、システムのどの部分からでも可能になったAirPlayミラーリングなど、大きな機能アップは仕事能率を高めてくれるので、ぜひマスターしておこう。それに加えて、ファイルコピー中にフォルダのアイコン上に進行状態が表示されるようになった、辞書表示ではピンチイン/アウトで拡大縮小ができるようになった、左右スワイプでページめくりができるといったきめ細かな改良がいい感じだ(図2)。

図2 細かな改良だが、コピー中の状態表示がFinder内のアイコンに付いた。これまでもプログレスバーは別ウインドウで表示できていたが、そのものに直接表示が出ると分かりやすい。
図2 細かな改良だが、コピー中の状態表示がFinder内のアイコンに付いた。これまでもプログレスバーは別ウインドウで表示できていたが、そのものに直接表示が出ると分かりやすい。
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 なかでも、ビジネスユーザーに歓迎されそうな機能がPDFファイルへの書き込み機能の充実だ。これまでも、PDFファイルを表示させ、そこにコメントやマーカーで印を付けたり、という基本的な機能は装備されていたが、PDFフォームの書き込みに対応するなど仕事効率化に寄与してくれる機能が追加されたので、申請書類などが簡単にきれいに作れるようになった。こういう機能がOSに標準添付の「プレビュー」だけでできてしまうのは実にお得、というべきだろう。通常の感覚で言えば、その種の機能を手に入れるには有料のアプリを用意しなければならないところかも知れない。