少し前、Instagramが利用規約の変更を発表したことでネットユーザーの間に動揺が広がった。Instagramは人気の写真共有アプリで、今はFacebook傘下にある。当初12月17日(現地時間)に発表された新規約では、解釈が難しいところではあるが、ユーザーがInstagramに投稿した写真を広告などで販売できるかのような記述が見受けられた。
これに対してユーザーが猛反発。直後にInstagramは当初の改定を撤回することになった。12月19日にInstagramのブログで「(ユーザーの)写真を販売するつもりはない」と明らかにしたほか、20日に改訂版となる新利用規約を公開した。
当初の規約改定で心が離れてしまうユーザーが出てしまったのは見ていて心苦しかった。Instagramに集うユーザーにとって、自分や仲間の写真は愛着がある大切な作品ばかりなので反発は無理もない。一方Instagramにも経営的、あるいは法律的な課題があり、必要だったのかもしれない。憶測はさておき、これほどまでに人気のアプリでも、規約改定で運営側とユーザーとの関係が揺らぐこともあるとあらためて思い知らされた。いい形で折り合いが付くことを期待するばかりだ。
ところで、素朴な疑問がわいた。本筋とは関係ないが、ユーザーがネットに投稿した写真というのは実際のところ、広告に使えるものだろうか。
ここではInstagramの規約がどうなるかや投稿写真を販売できるかどうかなど、現実的な問題から離れ、あくまで一般論として、Instagramのようにスマートフォンで撮影しネットで共有する写真が広告に使用できるかどうかを考えてみたい。
率直に言って難しいと思う。一般的に広告で使う写真というのは準備して丹念に撮影されるため、すごく高度なものとなる。またいろいろな条件もクリアする必要がある。