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 年明け俺のコラム1発目なので、明けましておめでとう! とごあいさつ。でも落語の世界では正月は二の席、20日までだから、まだまだおめでたい気分なんだよね。芸人の世界で正月といったら後輩にあげるお年玉。しかしこれが尋常な額じゃないんだ。最近は前座の数も増えて40人以上いる。落語家なんて笑点メンバーしかいないと思ったあなた。大間違い。俺の所属する落語協会だけで400人近くいるし、これに立川流や上方落語協会を加えたら800人以上いるんだよ。みんなどうやって生活しているのか、世界7大不思議の1つに選ばれてもいいよね。

 前座全員にお年玉をあげて、新年最初の厄落とし。さて今年はどんな1年になるかと考えていたら、いきなりいい知らせがありました。BS11で放映している「宮崎美子のすずらん本屋堂」といういろいろな面白い本やベストセラー作家を紹介する番組のサブカルコーナーで、俺のギンギラ落語ボーイを取り上げたい、つきましては白鳥師匠にも出演してもらいたいとメールがあったんだ!

 2011年12月に発売されはや1年。増刷もされず俺の部屋に150冊山積みされている厄介者にくもの糸がたらされました。二つ返事で引き受けて新年1月8日に収録、その日の夜10時に放映されたからみんな見てくれたかい? 俺の本を実際に宮崎美子さんが読んでくれて「本当に面白かった。なんで売れないのか分からない」とおっしゃってくれました。

 「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」の著者の山田さんからは「期待しないで読んだけど面白かった。隠れた名著です」とお褒めの言葉が。俺はまじうれし涙出まくりです。そして最後に「この本はもう本屋さんで売ってないので白鳥さんのホームページから買ってください」とありがたい告知がありました。しかしそこに大きな落とし穴が待ち受けていたのです。

 実は年末引っ越しをしててんやわんやだったんだ。新潟の高校の悪友が偶然埼玉の建設会社に勤めていることが判明。そこで中学生頭に3人の子供と2DKで窮屈な5人暮らしから逃れるために安く家を建ててくれ! 建てないとお前が昔、高校生なのに怖がりで1人でトイレに行けなかったことをバラすぞ! と脅すと、近所に土地を見つけて家を建ててくれました。しかし工期が1カ月以上延び、年末ギリギリに引っ越すことになってしまった。