山内祐平(やまうち ゆうへい)
東京大学大学院情報学環教授
大阪大学助手、茨城大学助教授を経て、2001年に東京大学大学院情報学環准教授。2014年11月より現職。研究テーマは「学習環境のデザイン」。情報から知恵を生み出す学習環境について、実践的なプロジェクトを行いながら研究を進めている。著書に「デジタル教材の教育学」(編著、東京大学出版会)、「学びの空間が大学を変える」(共著、ボイックス)、「デジタル社会のリテラシー」(岩波書店)など。
山内祐平「先進事例で知る 情報化で変わる学び」
目次
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図書館が変われば、日本は変わる――MOOC活用が開く新たな学び
アカデミック・リソース・ガイド 代表取締役 岡本真氏
MOOC(Massive Open Online Courses)と呼ばれる大学による講義の無償公開が、国内でも広がっている。推進団体であるJMOOC(日本オープンオンライン教育推進協議会)の公認の下、NTTドコモとNTTナレッジ・スクウェアが運営するサービス「gacco」などにおいて、多様な講義…
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3000時間学べば、英語は身に付く――レアジョブ英会話の軌跡と野望
レアジョブ 加藤智久社長
オンラインで英語を学べるサービス「レアジョブ英会話」。通話ソフト「Skype」を用いてフィリピン人の講師と会話をしながら、英語力を身に付けられる。2007年にサービスを開始し、同種のサービスの中で高いシェアを獲得。2014年6月にはマザーズへの上場を果たした。サービスの立ち上げから今までの軌跡、お…
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「反転授業は“必然”だった」――国内先駆者が明かす成功のカギ
山梨大学 工学部 電気電子工学科 塙雅典教授
国内における反転授業の先駆的存在の一つが、山梨大学だ。2012年から、富士ゼロックスと共同で反転授業に取り組んできた。試験の点数が軒並み向上するなど、顕著な成果も現れている。同大学 工学部 電気電子工学科の塙雅典教授が、反転授業で学習効果を高めるための秘訣を明かす。(記事構成は編集部)
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「何のためのタブレットか」考え抜いた――iPadを必携化した公立高の3年間
千葉県立袖ヶ浦高等学校 情報コミュニケーション科 永野直教諭
千葉県立袖ヶ浦高等学校の情報コミュニケーション科では、2011年から1人1台のiPadを必携化している。日々の授業でどう活用され、生徒の成長にどう生かされているのか。
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5000台の“魔法の箱”がプログラミング教育を変える
青山学院大学・津田塾大学 非常勤講師 CANVASフェロー 阿部和広氏
国内におけるプログラミング教育の第一人者が、青山学院大学・津田塾大学 非常勤講師の阿部和広氏。ビジュアルプログラミング言語「Scratch」の日本語化を担当するかたわら、NPO法人であるCANVASがグーグルの支援を受けて展開する、プログラミング学習の機会提供を目的としたプロジェクト「PEG(Pro…
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MOOCのビジネスモデルとは?――NTTドコモの教育事業戦略(後編)
NTTドコモ スマートライフビジネス本部 ライフサポートビジネス推進部 教育事業推進担当部長 伊能美和子氏
NTTドコモの教育事業戦略を聞くインタビューの後編。伊能美和子氏が、ABC Cooking Studioとの資本提携の理由、MOOCをビジネスにつなげるための戦略を語る。
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“ケータイの会社”がなぜMOOC?――NTTドコモの教育事業戦略(前編)
NTTドコモ スマートライフビジネス本部 ライフサポートビジネス推進部 教育事業推進担当部長 伊能美和子氏
NTTドコモは2014年2月3日、NTTナレッジ・スクウェアと共同で、無料で大学の講義が受けられるWebサイトgaccoを公開した。このほかにも、料理教室を運営するABC Cooking Studioの持株会社ABC HOLDINGSと資本提携するなど、教育関連事業への取り組みを加速させている。その…
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ソフトウエア会社が生んだタブレット教材「スマイルゼミ」開発の舞台裏
ジャストシステム スマイルゼミプロジェクト マネージャ 寺尾房代氏、同 大島教雄氏
タブレットを使った通信教育サービスが、国内で続々と登場している。その先駆けとなったサービスの一つが、ジャストシステムの「スマイルゼミ」だ。2012年12月に小学生向けに開始し、2013年12月には中学生向けのサービスも始めた。 ソフトウエア開発会社である同社が通信教育サービスに取り組む理由は何か。…
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デジタル教科書はどこに向かうのか
光村図書出版 専務取締役 編集本部長 黒川弘一氏
教育の情報化において、デジタル教科書は重要な役割を担っている。現在は、教員が使う指導者用デジタル教科書が教育現場に普及しつつある。そして今、1人1台の学習端末の導入事例が相次ぎ、学習者用デジタル教科書にも注目が集まっている。 黎明期からデジタル教科書の開発に取り組んできたのが、光村図書出版 専務取…
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国内初、小学校での「反転授業」が子供にもたらしたもの
東北学院大学 教養学部人間科学科 准教授 稲垣忠氏
従来の授業と宿題の役割を反転させる、「反転授業」と呼ばれる教育スタイルが世界的に話題となっている。ビデオ教材などを利用して自宅で知識の修得を済ませ、対面型の授業では応用課題やディスカッションなどに取り組む。この反転授業を国内で初めて小学校で実施したのが、宮城県の小学校教諭である佐藤靖泰氏と、東北学院…
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“1人1台”の成功に必要なもの――フューチャースクールのキセキに学ぶ
玉川大学教職大学院 教授 堀田龍也氏
タブレットをはじめとする情報端末を学校現場に導入しようとする動きが、いつになく活発化している。政府や文部科学省は、2020年に向けて児童・生徒1人1台ずつの情報端末の導入を推進する姿勢を明らかにしている。さらに、実際に整備に踏み切る自治体も複数登場した。 ただ、単に機器を整備するだけでは、教育の質は…
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学問って面白い!――10万人が同時視聴する「ニコニコ学会β」
ニコニコ学会β実行委員長/産業技術総合研究所主任研究員/メディアアーティスト 江渡浩一郎氏
「学会」と名の付くあまたの団体の中で、異彩を放つのが「ニコニコ学会β」だ。ニワンゴが運営する「ニコニコ生放送」(通称「ニコ生」)を舞台にした、ユーザー参加型の学会である。この学会を主導する、産業技術総合研究所主任研究員でメディアアーティストの江渡浩一郎氏に聞いた。
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スマホを持つ母の2人に1人が使う、大ヒット知育アプリ
スマートエデュケーション 代表取締役 池谷大吾氏
タブレット・スマートフォン用の、子ども向け知育アプリが充実してきている。その提供元として草分けな的存在の一つが、ベンチャー企業スマートエデュケーションだ。代表取締役を務める池谷大吾氏に、未就学児向け知育アプリを開発した理由や背景、今後の展開などについて聞いた。
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“先生のAKB48”を作りたい――ネット世代が生んだ学習サイト「manavee」
manavee 代表 花房孟胤氏
「manavee」は、大学受験対策のための講義動画を無料で見られるネットサービスだ。現役の大学生などがボランティアで講師を務め、各教科のポイントを解説する。動画の総数は、2013年6月末時点で4417本。高校生を中心に、月間約4万5千人もの利用者を集める。manaveeは、2010年、当時東京大学の…
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日本をプログラミングができる国に――ネットで学べる「ドットインストール」
ドットインストール社長 田口元氏
プログラミングをオンラインで学べるWebサイト「ドットインストール」。3分間の動画を無料で多数公開し、JavaScriptやPHP、Java、Cなどの言語の基本を解説する。動画の総数は2000本弱にのぼり、約8万人の登録ユーザーを擁する、国内最大級のプログラミング学習サイトだ。このサイトを運営するの…
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電子テキストの“黒船”、「Kno」が日本上陸
全国大学生活協同組合連合会 福島裕記専務理事
教育現場でも、電子書籍や電子テキストの存在感が増している。電子書籍先進国である米国で大きな話題を集めているのが、米ノウ(Kno)社のサービス「Kno」だ。このサービスが、間もなく日本に上陸する。全国大学生活協同組合連合会が、ノウ社と代理店契約を締結。日本での提供を始めるという。
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Facebook/Twitterをしのぐ勢いでユーザーを集める「Coursera」とは
北海道大学 情報基盤センターメディア教育研究部門 重田勝介准教授に聞く
大学のあり方を根底から揺さぶる動きが、ネットを中心に起こっている。「MOOC」(ムーク)と呼ばれる、無償のオンライン講義の隆盛だ。MOOCの牽引役の一つが、米国のベンチャー企業、コーセラ。FacebookやTwitterを上回るペースでユーザーを獲得しつつある。
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1万人が集うUstreamライブ授業
ベネッセコーポレーション「進研ゼミ中学講座」「進研ゼミ高校講座」
第1回のテーマは、ベネッセコーポレーションがネット上で無料配信する生放送授業(ライブ授業)。同社の通信教育サービス「進研ゼミ」の中学生、高校生向けサービスとして展開するもので、多いときには1万人(同時受講7000人)もの生徒が集うほどの人気を博している。これほど多くの生徒が、一つの授業を同時に受講す…