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 電子書籍を読むのに最適と目されたタッチパネルデバイスのiPadの登場を契機に、日本にも電子ブックリーダーが雨後の筍のごとく誕生した。Android OSを搭載した手ごろな価格の汎用端末や、1回の充電で2カ月読書できる専用端末など、ライバル製品が店頭に並ぶ中、iPad上で快適な読書体験ができる本家iBooks向けの書籍販売が日本では始まらないまま3年が過ぎた。日本では本の流通に特殊な形態を取っているために、その流れを整理するのに時間がかかったのだろう。昨晩、待ちに待った「日本向けiBookstore」がようやく開業した。

買って、読むのが楽しいiBookstore

 新しいビジネスを始める時に、事前の情報は一切表に出さないというアップルのやり方にブレはなく、3月5日の深夜、突然iBooksアプリのアップデート(3.1)が流れ始めた。アップルのサーバー内には既に日本向けの電子書籍が大量に用意されていて、筆者名や書籍タイトルで検索するとサーバーに収められたコンテンツが表示された。トップページは米国向けのナビゲーションページが表示されていたので、慌てて使い始めた人の中には、コンテンツがほとんど無いと勘違いしたり、探しにくいとTweetで不満を流す人もいた。しかし、それは早とちり。

 翌朝になると完成された日本向けiBookstoreのトップページが現れ、いよいよ本格的なiBookstoreが始まっていた。さすがアップルのサイト、と思わせるきれいに整理されたナビゲーション画面が現れる(図1)。

図1 総品ぞろえはまだまだだが、書店を歩き回って買う気にさせる。タップすると個別のコンテンツ解説が出るが、サンプルも読める。とりあえず「サンプル」ボタンをタップして、中身のあたりをつけ、気に入れば購入。この流れが実にスムーズに進む。iTunes Storeで購入用IDとしてセットしたApple IDで購入すると同一IDを使う複数のデバイスで読める。データを失っても、購入時のApple IDを使えば、いつでも取り戻せる。パソコンのiTunesに同期させ、別のストーレージにバックアップすることもできる。
図1 総品ぞろえはまだまだだが、書店を歩き回って買う気にさせる。タップすると個別のコンテンツ解説が出るが、サンプルも読める。とりあえず「サンプル」ボタンをタップして、中身のあたりをつけ、気に入れば購入。この流れが実にスムーズに進む。iTunes Storeで購入用IDとしてセットしたApple IDで購入すると同一IDを使う複数のデバイスで読める。データを失っても、購入時のApple IDを使えば、いつでも取り戻せる。パソコンのiTunesに同期させ、別のストーレージにバックアップすることもできる。
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 参加した出版社の一覧や掲載アイテムの総数などを確認したかったが、その方法はiBooksアプリ内にはなさそう。アップルの発表によると講談社、角川書店、文藝春秋、学研、幻冬舎を含む、大手および独立系出版社が配信に参加しているという。