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 先週、スタンフォード大学で開かれた「クール・プロダクト・エクスポ」というイベントを見てきた。「クールな製品展示会」というわけだが、そこに集まっていたのは、新興企業が開発した面白い、生まれたての製品ばかりで、確かにクールだった。

 このイベントは、スタンフォード大学のビジネススクールの学生が中心となっている組織、プロダクトデザイン&マニュファクチャリング・クラブ(PDMC)が主催するもの。2009年から始まって、今回は5回目だ。

半日の展示会に45社がひしめく

 私が見に行ったのは、今回が初めてである。過去のアーカイブをちょっと見てみると、AI(人工知能)を統合したサーモスタット「Nest」や、新しい構造で電子書籍を見せるソフトウエアを開発する「Inkling」なども、ここで展示したことがあるようだ。出展者を選ぶ主催者側の「お目が高い」ことが分かる。

 会場は、言わば体育館くらいの大きさの部屋で、イベントはたった半日だけ。そこに所狭しと45社ほどの出展企業がひしめき、各社テーブルの上に製品を広げている。

 出展しているのは特にスタンフォード大学の卒業生が興した企業というわけではなく、PDMCががいろんなところから選んだ企業である。しかも、米国だけではなくて、英国やエストニア、ベトナムの企業もいた。

 感心した製品はいろいろあったが、その中からいくつか紹介しよう。

おしゃれな健康モニター機器

 ミスフィット・ウェアラブルズ社は、小型でおしゃれな健康モニター機器「Shine」を開発する。

Misfit Wearables社が開発した健康モニター機器「Shine」
Misfit Wearables社が開発した健康モニター機器「Shine」
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 今注目されているウェアラブル・コンピュータの一種である。ポケットに入れてよし、ブレスレッド状に巻いてよし、下着に付けておいてもいい。ネックレスにしてもおしゃれだ。

 モニターするのは、その日の歩数やエネルギー消費量など。自分のデータをシンクロするには、スマートフォンの画面にすりつけるだけというのも手軽だ。私はここのところ、ナイキ製のフュールバンドを利用しているが、データをアップロードするためにコンピュータにケーブルで接続するのが、思った以上に面倒くさい。画面に接触させるだけで済むというのは、妙案である。