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 アップルが2013年6月10日(現地時間)にサンフランシスコで開催した「WWDC2013」の基調講演で、アップルのモバイル端末(iPhone/iPad/iPod touch)用次期OS「iOS 7」が発表された。ユーザーインタフェース(UI)がついに一新された。

 これは、アイコンやUIを現実のモノに似せて表現していた、いわゆる「スキューアモーフィズム(skeuomorphism)」からの離陸とされる。また、これまで製品のハードウエアデザインを担当してきたジョナサン・アイブのソフトウエア領域でのお披露目となるものだ。

「スキューアモーフィズム」から「フラットデザイン」へと切り替えてユーザーインタフェースを一新した「iOS 7」。
「スキューアモーフィズム」から「フラットデザイン」へと切り替えてユーザーインタフェースを一新した「iOS 7」。
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 実際に使ってみたわけではないので、詳細には述べられないが、「現在のUIデザインの状況は、なかなかに複雑だなあ」という印象を持った。

ジョブズ以来重視されてきた「メタファー」

 現行のスキューアモーフィズムは、アップルが長年にわたってモバイル端末を含むコンピュータのソフトウエアデザインで重視してきた基本思想だ。木目表面とか紙の折れ具合とか、そんなものまで表現して、コンピュータに不慣れな人々がデジタルデバイスに親しみが持てるようにしている。「メタファー(たとえ)」の助けを借りて、ソフトウエアが使いやすくなるようにと心配りをしたものだった。

 例えば、「日めくりのような外見をしたカレンダー」「重厚な表紙のついたアドレス帳」などがアイコンに使われている。スティーブ・ジョブズがこれをアップルに導入した当初は、ファイルシステムが表現される程度のシンプルなものだった。だが、スクリーンの精度やカラー表現が高度になるにつれ、アイコンの密度もどんどん上がり、かなり凝った絵が使われるようになっていた。