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 録画した番組を外出中に楽しむための方策が、徐々に増えてきた。厳し過ぎると言われる日本のデジタルコンテンツの著作権保護規制の一部が緩和され、承認された機器同士であるならネットワークを通じて番組移動ができるようになった。通称「DTCP+」と呼ばれる規格で、これに対応した機器でなら、一度録画したコンテンツをモバイル機器に移せるようになった。以前、私のこのコラムで、DTCP+のダウンロードムーブに対応した「nasne」(ソニー・コンピュータエンタテインメント)と「Twonky Beam」での使い方を紹介した(「外出中にiPad、iPhoneでデジタルTV録画番組を見る選択肢にnasneもいいかも」)が、今度はアイ・オー・データ機器からDTCP+に加え、通信回線の品質に応じて自動的にストリーミングの品質を調整してくれるトランスコード機能まで備えたネットワークレコーダー「RECBOX+REMOTE」の新機種「HVL-AT」が6月下旬に登場する。現在のところ、iOSやMacはまったくサポート外だが、多くの可能性を秘めるこの機器、MacユーザーやiOSユーザーにどんな利用価値があるのか、試してみた。

 実は、従来から一部のデジタルレコーダーには番組持ち出しの機能もあるが、いったん低画質の持ち出し番組をSDカード上に作成し、それをモバイル機器で再生させるというものでSDカードが使えないiPhoneやiPadでは無力だ。最近はその番組をWi-Fi→3G回線へストリーミングするアダプターも登場しているが、電波の届かない場所、例えば地下鉄線内、航空機内では使えない。

 こうした不便さを解決するための方法として誕生したのがDTCP+だ。

 DTCP+、正式には「DTCP-IP 1.4」と呼ばれる規格(2012年1月策定)は、これまで、同一ネットワーク内でしかストリーミング配信できなかったコンテンツを、外部のネットワークからも視聴可能にする規約を盛り込んだもので、インターネット回線経由で自宅に置いた番組を視聴できるようになるのがメリットの一つだ。これにより、特に携帯電話網を通じての視聴が簡便になるのが、モバイルユーザーにとっては大きな魅力となる。しかも、日本独特のコピー制限の規格「ダビング10」に対応したコピーカウントにも対応しているため、録画した番組をDTCP+対応のクライアントにダウンロードすることができる。スマートフォンにダウンロードしておけば、出張の折りに航空機内でもチェックできるということになり、ニーズのある人にはとても魅力的だ。

 前回紹介したTwonky Beamは、ソニー・コンピュータエンタテインメントが開発した製品ではないが、正式にnasne対応を認めており、今度のアイ・オー・データ機器の製品にも期待するところがあった。