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 トム・クルーズ主演の映画「マイノリティ・リポート」に、指揮者のように両手を動かしてコンピューターを操作するシーンが出てくる。まさにあのようなスタイルでパソコンを操作できる入力デバイス「Leap Motion Controller」を事前予約しておいたら昨日、我が家にも出来立てのホヤホヤが届いた。これは面白い。例えば、分子構造モデルを上下左右・拡大縮小させながら観察する、といった用途には驚くほど効果的に使える。アプリ側の対応も必要なので通常のマウスやトラックパッドを置き換える存在にはまだならないが、用途によっては革新的に使いやすい機器操作体系を作り出せるかも知れない。

両手、五本の指の状態を認識

 映画では中空に両手を広げ、情報をつかんでは集め、取捨選択し、分析するというシーンにこの「空間インタフェース」が使われていたが、まさにそのような感じでパソコンを操作する。チューインガムのパッケージほどのデバイスには赤外線発光LEDとカメラが仕込まれていて、手の角度や指の出し方を検出、その精度は指先の動きを1/100ミリ単位で感知する。

 この図を見ていただくと分かる通り、この状態は両手をちょうどジャンケンするように向かい合わせチョキとパーを出しているところだ。たった79ドルあまりでこれほどの精度を実現できているのは、映像をカメラで捉えてその形状を認識させているからだ。実に不思議な仕掛けだが、目の付け所がとてもユニークで素晴らしい製品だ。超音波を発信してその返りを検出する仕組みなど、空間認識センサーはこれまでにも複数存在したが、いずれも、極めて高価、センサー能力が不安定、といった欠点があった。指を一点にとどめておいたつもりでも位置が微動してしまうなど、不安定な製品が多かった。ところが、カメラで映像を認識しているためか、指を静止させていれば、ピタッとカーソルはその場にとどまっている。これは期待できそうだ(図1)。

図1 左手でチョキ、右手でパーを出した状態。こういう状態をちゃんと認識してくれるので、さまざまな動作をコントロールできる。
図1 左手でチョキ、右手でパーを出した状態。こういう状態をちゃんと認識してくれるので、さまざまな動作をコントロールできる。
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 基本的にはアプリケーションそのものがこのデバイスに対応してくれなければ役に立たないが、後述するように「Touchless」というアプリをインストールしておけばマウス操作の一部をそのまま置き換えて動作させることもできる。例えば、SafariなどのWebブラウザーや既存のペイントソフトなども手を加えずにそのまま使うこともできる。

 ただし、必要な操作をきちんとアプリに組み込んだものでないと、「クリックしてさらにサブメニューを選ぶ」といった動作はうまく操作できない。開発者がこのデバイスを前提にしたバージョンアップをしてくれるまでは目的のアプリではこなれた操作性は実現できない。そういう意味ではまだまだ発展途上機器だが、注目に値する製品だ。

 現在は正式版を開発元のLeap Motionから79.99ドルで購入可能だ。