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 先日、東京駅の構内を歩いている時、電車の発車時間を確認するために電光掲示板の前で立ち止まったら、いきなりサングラスをかけた若い女性が胸に飛び込んできた。もしかしてだけど「あ、三遊亭白鳥さんだ。私、大ファンだからもうメロメロ。あまりの格好良さに意識を失いそう。倒れるなら白鳥さんの胸の中に」と飛び込んできたのかも? と、今売れている「どぶろっく」の歌みたいなことを考えてしまった。

 そしたらその娘、見ていたスマホから顔を上げて「何ボーとつたってるねん。邪魔や、どかんかいボケ!」みたいに睨んで通り過ぎて行った。

 おいおい俺が悪いのか? 歩きながらスマホの画面を見ているあなたが悪いんじゃないの? って追いかけて言いたかったけど、意気地のない俺は無言のままその娘の背中に向かって「ふざけんな、べらぼうめ」と江戸っ子啖呵を心の中で叫びました。

 しかし見回すと、確かにスマホを片手に画面を見ながら歩いている人が多いことか。そういえば塾帰りの小学生がスマホに夢中になって駅のホームに落ちたって記事が新聞にも載っていたよね。

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 これはデジタル文化の進化による弊害だぜ。駅の構内で「スマホを見ながら歩くのは危険です。お客さん同士のトラブルも多発しております」なんて放送されているよね。ということは実際「見ながらスマホ」を見逃すことができないほど、問題が起こっているってことだ。

 スマホが携帯電話と違うところは、音声じゃなくて画面が主役ってことだ。聞くよりも見ることが多いから、歩きながらだと周りが見えずにぶつかってしまう。しかしひと昔前じゃ想像さえもできなかったね。携帯電話が普及し始めると電車の中で大声でしゃべる輩が出てきて電車の中は通話禁止。着信音はマナーモードにしましょうとルールが決められた。日本人は本当に偉いと思うんだけど、だいたいの人がそのルールを守っているからね。ルールを守ってないのはルールを知らない」外国人や、「もうすぐ着くから改札口で待っててね。あ、それでこないだの話だけど」と大声で喋るお年寄りなど、ほんのわずか。

 だけど、その頃はまだ、画面を見ながら歩くなんて危険なことを大勢の人がするなんて考えもしなかったよ。この前なんて自転車に乗りながらスマホをいじっているお兄ちゃんがいたけど、あんたは北京雑技団か! ってツッコミ入れたくなった。

 でもメール着信のバイブが振動すれば見たくなる気持ちも分かる。それが急いでる時なら、つい歩いてても画面を見ちゃうよね。実際、俺も見てます。

 そこでどうしたらいいのか? 一番実用的なのが、人が動いている時はスマホの画面がロックされて見ることができないっていうのが簡単そうだ。俺は万歩計のアプリを入れているから歩く振動を感知するのはもうできることは分かっている。だけどこれだと電車なんかに乗っている時など、歩いていると認識されてスマホが動かなくなったら大変だ。

 それなら最新の車が前の車にぶつかりそうになったとき自動で止まるというシステムがあるでしょう。それを応用して前から来た人にぶつかりそうになったら警告音を出すとか画面に「ストップ! 前方注意」とデカデカと表示されるってどうだろう。

 でも俺が最も期待するのは「スマホ見ながら歩くのはやめましょう」って駅や電車などで聞いて「そうか、危ないからやめるか」っていう日本人の良心かな。

 そんな日本人の良心をくすぐるあるデジタルギアを俺は待ち望んでいる。それは自転車のベルだ。結構自転車と歩行者のトラブルが最近多いけど、絶対そこにはベルの問題がある。歩道を歩いていてベルを後ろから鳴らされると「歩道は歩き優先。ベルを鳴らすって道路交通法違反だぞ」なんて思ってムッとする。反対に自転車に乗って歩道を走っていると、道一杯に広がって歩いているおばちゃんに「どっちか寄れよ」と思ってしまう。

 だけどベルのチリンチリンって音がなんか悪い気がして、鳴らさずに隙間を通り過ぎようとしてぶつかってしまい、結局謝ったこともある。だからチリンチリンの代わりに「すいません、ちょっと道通して頂けますか」と女性の声で言ってくれるベルが欲しい。これなら控えめだし後ろから言われたら「はい、どうぞ」って道空けるよね。こんなのすぐにできると思うしすでに俺が知らないだけであるのかな?

 実際、トラックが曲がるとき「左折します。気をつけてください」って音声が自動的に流れているもんね。そんな音声を小型スピーカーに内蔵して自転車乗りには取り付ければいいだけだからさ。

 せっかくだから忍者ハットリ君の声で「申し訳ないでござる。道を空けて欲しいのでござる。ニンニン」とかルパン三世の峰不二子ちゃんの声で「ねえ、ちょっと道空けて、お願いルパーーン」なんていうのもいいね。

 絶対ニーズがあるよ。さあ、この企画にどなたか乗ってちょうだい!