WebブラウザーでFacebookを開くと、毎日「今どんな気持ち?」と聞かれる。普段の会話でそんなことを聞くとしたら、よほど親しい間柄だ。心の中をのぞこうとしているようである。どこか違和感、あるいは警戒感を覚える。
ふと「本来は違う質問だったのではないだろうか」と疑問がよぎった。
海外のサービスで違和感のある日本語表現を見ると、言語設定を英語に変更して開き直すことにしている。Facebookの場合も、英語に変えると「What's on your mind?」だった。なるほど。「今なにを考えている?」くらいだろうか。「どんなニュースについて考えている?」「どんな景色を目にして、どう感じている?」など、考えていること、気にしていることは何かと問いかけ、それを書き込んでほしいと促しているわけだ。
最近ではブラウザーからFacebookに近況を書き込もうとすると、顔マークのボタンが新たに登場し、そこから気分などを選択できるようになった。
標準的な読解力があれば、投稿の本文を見れば書き手の気分は察することができるような気がするのだが、それはやぼというものだろうか。
書き手の気分という情報を足しておくことで、投稿の意図を理解するのに役立つかもしれない。長い期間で見ればその人の気分の波のようなものが分かる可能性がある。あるいはFacebookユーザー全体で見ればその日の気持ちの分布のようなものが分かるのかもしれない。こうした情報は今後どんなことに使われていくのかな。
ネガティブな気分ばかり高まらないように注意!
さて、あなたは今どんな気持ちだろうか。幸せだろうか、それとも不幸せだろうか。いやいや、やめておこう。こんな風に尋ねたら大変無粋であると言ったばかりである。
違う質問にする。今あなたには世界はどう見えているだろうか。今日のタイムラインではどんなニュースが並んだだろうか。友だちはどんな近況を語り、その雰囲気はどうだったか。楽観的だったか、あるいは悲観的だったか。
もし自分の気持ちがなぜか不機嫌であったり、世界が良くないものに見えるようなら、それはもしかしたらネガティブな部分ばかり見てしまっているのかもしれない。これはSNSを利用する時に常々気をつけなければならないことだと思う。