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 「こういうテクノロジーを早く商用化してほしい。」そう感じたのは、先週サンフランシスコで開かれた『テッククランチ・ディスラプト2013』でのこと。このイベントは、起業家たちを鼓舞するために毎年開かれるもので、テクノロジー企業のトップ(今年は、ヤフーのマリッサ・メイヤー、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ、ツイッターのディック・コステロなど)や、著名なベンチャー・キャピタリストらが登場する。

 その中で、新興企業に技術やビジネスモデルを競わせて審査員に投票してもらい、優勝した企業に賞金5万ドルを出すスタートアップ・バトルがある。筆者が商用化を期待したそのテクノロジーを開発した企業は、ファイナリストの1社として登場した。結果的には大賞を逃してしまったのだが、これは誰でも待ち望んでいるテクノロジーで、本当に使いものになればすごいことである。

オシア社の空中送電技術に注目

 そのテクノロジーは、いわゆる「空中送電技術」と呼ばれるものだ。電線なしにワイヤレスで送電し、スマートフォンやコンピュータを充電する。テクノロジーにはCota(コータ)という名前が付けられており、Ossia(オシア)という新興企業が開発した。

 テッククランチのステージ上で行われたデモでは、数メートル離れたトランスミッターからiPhoneに充電する様子が披露された。iPhone側には、電力のレシーバーが付けられている。現在のところ、トランスミッターが送電できる最大距離は30フィート(9.1メートル)とのこと。米国では、「まだ送電距離が限られている」などと言われてしまうが、日本家屋に持ってくれば、9メートルもあれば既に十分である。

 壇上のトランスミッターは大型だったが、一般消費者向け製品はリンゴ箱くらいの大きさになるらしい。それが1台家にあれば、家族みんなのデジタル製品を充電できるようになるのだ。