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 米国では今、科学、テクノロジー、エンジニアリング、数学の教育を強化して、近未来のイノベーションのための土壌を作ろうという動きが盛んだ。これは、それぞれの頭文字を取って「STEM」と呼ばれる。

 シリコンバレーにいると、そんな土壌は十分にできているではないかと思うのだが、全米で見るとまだまだということらしい。つまりは、全米をシリコンバレーのようにしたいのだろう。

 それを盛り上げるために、ホワイトハウスが作っているビデオ・シリーズがある。その名も『オレたちはギーク(オタク)だぜ(We the Geeks)』。ビデオといっても、凝ったドキュメンタリーなどではなくて、グーグルのハングアウト(ビデオチャット)を利用する、実にリラックスした討論会である。

 すでに7本の討論会ビデオがWebサイトに上がっている。そのテーマがそれぞれに面白く、また登場する人々もすごいのだ。

グーグル、クアルコム、IBMの著名技術者が参加

 例えば、1回目は「グランド・チャレンジ」がテーマだ。グランド・チャレンジというのは国が総力を挙げるような目標といった意味で、テクノロジーのギリギリの限界を超えるような挑戦だ。自律走行車、民間による宇宙旅行の可能性などが近年のグランド・チャレンジとされてきた。

 このグーグル・ハングアウトには、グーグルの自走車の技術の元を作ったセバスチャン・スラン(関連記事)やIBMのフェロー、スマートフォンを使った破壊的なヘルスケアのあり方を競うXプライズ(コンクール)に協賛するクアルコム(Qualcomm)のCTOらが参加している。

 3回目の「21世紀の履歴書」では、デジタル・テクノロジーに関して習得したスキルにバッジを与えて、それを就職の際に役立てようという話題である。若者にこうしたスキルの大切さを分かってもらい、彼・彼女らがひとつずつ“征服”するような気持ちでバッジを獲得してもらう。さらに、人材を採用する際に企業側が参照できる共通証明書のようなものにしていこうという呼びかけだ。

 「ロボット」をテーマにしたものもある。人のそばで働く穏やかなタイプの工業用ロボットや、災害時に人の救援に利用できるロボット、医療用のロボットなどの開発に携わっている第一人者ら5人が参加している。