MVNOの激安SIMを余ったスマホに入れて家族用に、でも制約が…
近ごろのMVNOの「激安SIM」。月額1000円程度は当たり前、さらにワンコイン(500円)プランも登場して、利用しやすくなってきた。こうした激安SIMサービスを機種変更して不要になったAndroidスマホや、SIMフリーのスマホに入れて、家族用・子供用として利用する、という提案を以前このコラムでも書いた。
筆者も月額1000円以下のMVNOのSIMカードを、Androidスマホに入れて運用している。メインの携帯電話&SMS(ショート・メッセージ・サービス)機能については、iPhone 4Sを利用している。激安SIMを入れたAndroidスマホで、iPhone 4Sに比べて足りないのが、電話やSMSなどのコミュニケーション機能である。
LINE利用にはSMSか音声電話での認証が必要
もちろん、LINEなどのアプリを利用する手もある。だが、LINEのアカウントは原則として携帯電話機にひも付けされている。SMSまたは音声電話での認証が必要なので、音声やSMSでの通信ができないデータ通信専用激安SIMの電話番号では、新規登録手続きができない。
筆者は、他の携帯電話番号を利用して新規登録・認証したLINEアカウントを使って、AndroidスマホでLINEを利用することもある。だが、大元の電話番号を持つ端末でも使いたい場合があって、何となくしっくり来ない。それに、普通の人は筆者のように(音声電話やSMSが使える)携帯電話番号を多数保有していないだろうから、何かと不便だ。
やはりデータ通信専用の激安SIMの電話番号でも、LINEなどのコミュニケーションアプリの認証ができて、IP電話やテキストメッセージなどのコミュニケーション機能が使えれば、と思っていた。
ところが最近、DTIのワンコインSIM「ServersMan SIM LTE 100」(後述)のサービスが強化されて、事情が変わってきた。激安SIMでも、オプションでSMSサービスを追加できるようになったのである。追加料金がかかるものの、SMS機能が使える利点は大きい。
SMSが使えれば、テキストメッセージの送受信ができるので、激安SIM入りスマホを持った家族と連絡を取りやすい。後述するが、こうしたMVNOのSIMでは、050のIP電話を使えるアプリを入れて通話する、という手もある。だが、低速通信での音声通話では通話品質が必ずしも高くない。音声が使えないときにSMSでテキストを送る、という手段を使えるに越したことはない。
そしてもっと大きな利点は、そのSMS機能を利用してLINE認証すれば、LINEのIP通話やトークが使えることだ。LINEの特徴は、音声が通じなければテキストを送ればいいという点。2つの通信手段が1つのアプリで使えて、両方の履歴が残る。普通のスマホと同様にLINEを使えれば、激安SIM入りであっても、コミュニケーションツールとしての機能は大きく向上する。