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 グーグルのメガネ型デバイス「グーグルグラス(Google Glass)」は、一体どのように使われることになるのだろう。一般消費者ならば、グーグルグラスをかけて街を歩き、行き先までの道順を呼び出したり、メールを送ったりすることができる。これはグーグルのデモンストレーションでもおなじみの使い方だ。だが、一般消費者以外のプロフェッショナルの世界ではどんな使い方があるのだろうか。

 そんなことを考えているとき、興味深いプレゼンテーションを見た。セールスフォース・ドットコムの年次イベント「ドリームフォース2013」でのことだ。プレゼンテーションで紹介されていたのは、「サービス・クラウド」。メーカーなどが製品のメンテナンスや修理などを管理するためのプラットフォームなのだが、そこにグーグルグラスが組み込まれているのだ。

「サービス・クラウド」で技師を即時派遣

 プレゼンテーションの中で例として用いられたのは、フィリップスの超音波モニターである。心臓の画像を見ている最中に画面がフリーズしたという設定だ。通常ならば、ここで看護師はフィリップスのカスタマーサービスに電話をかけるだろう。ところが、インターネットに身の回りのものがつながる「モノのインターネット化」時代には、そうではない。超音波モニターの端にボタンが付いている。

 そのボタンを押すと、フィリップスのカスタマーサービスにつながり、画面に問題点を書き込んで送信できる。フィリップスでは、顧客の近くにいる技師を地図上で探して、現場にすぐ派遣する。これらをすべてスクリーン上で完結させ、サービス・クラウドがどれほど相互につながっているかということをアピールしたものである。