ウィルコムがまた面白い端末を発売した。2013年11月14日に発売した京セラ製のフィーチャーフォン(従来型携帯電話機)「WX12K」である(関連記事)。最近はスマートフォンばかりがもてはやされ、フィーチャーフォンは存在感が薄い。日本で独自に進化したため「ガラパゴス」と揶揄された、いわゆるガラパゴス携帯(ガラケー)は、過去の遺物と考える人もいるだろう。
その一方で、「電話をかけたり受けたりする」「電子メールを送受信する」といった基本機能においては、ガラケーの使いやすさを評価する人もいる。スマホとの“2台持ち”を実践している人も少なくない。そんな2台持ち用途に適したガラケーがWX12Kだ。スマホとBluetoothで接続(ペアリング)することで、ガラケーとスマホを連携させたさまざまな使い方が実現する。
ただ、この連携が少々複雑なので、今回はこのWX12Kとスマホの連携機能を詳しく説明するとともに、そのメリットについて考えてみたい。
ガラケーがスマホの子機になる
WX12Kとスマホを連携させて実現できる機能は、大きく3種類ある。(1)スマホの3G回線を使い、WX12Kから携帯電話番号で発着信、(2)WX12KのPHS回線を使い、スマホからPHS電話番号で発着信、(3)WX12KのPHS回線を使い、テザリングでスマホからインターネット接続---である(図1)。
回線につながるほうの機器を「親機」、その親機をBluetooth経由で操作するほうの機器を「子機」とすると、(1)はスマホが親機、WX12Kが子機、(2)と(3)はWX12Kが親機、スマホが子機という形になる。連携といっても親と子が入れ替わるので、説明するには少々ややこしいが、使ってみると混乱することはあまりない(どっちを手元に持つかが変わるので当たり前といえば当たり前)。
ただし、これらの連携機能は、それぞれ使えるスマホと使えないスマホが存在する。その状況も含めて、それぞれの機能を順番に見ていこう。