「パソコンで年賀状」から「スマホで年賀状」へ
今の季節、「そろそろ年賀状を作らねば」と、誰しも思っているだろう。数年前に「年賀状廃止宣言」をした周りの友人たちが、なぜか最近「復活」している。SNSによる交流が盛んになるにつれ、SNSの友人にわざわざ年賀状を送って、年賀状という非日常的なイベントで盛り上がっているところもある。
SNS上の友人は、普段はIDやニックネームでのやりとりだ。どこに住んでいるかは何となく分かっていても、詳しい住所までは知らない。本名さえ分からないこともある。こうしたSNSの友人にも年賀状を送れるサービスが増えてきた。普段はバーチャルなネットの世界でやりとりしている友人から、紙の年賀状が届くというのは新鮮だ。自分が受け取ってもうれしい。
SNS上の友人に年賀状を送る仕組みが広がる
こうしたSNSの友人あての年賀状、というのは、ミクシィ(mixi)が始めたのが最初だったと思う。ミクシィ内で年賀状を作成できるコーナーがあって、ミクシィ上の友人を指定して、送ることができる。料金ははがき代+α程度で、クレジットカードなどで支払えばよい。こちらではハガキも用意しなくてよいし、ポストに投函する手間もない。
送られた友人はミクシィから連絡が来るので、住所などを入力するかあらかじめ登録してあるものを読み込むかして「OK」すれば、自宅に年賀状が送られる仕組みだった。これが面白かったのと、年賀はがきを購入したり、絵柄を作って印刷して、文面を手書きなどで添えて、宛先を書いて(または宛名印刷をして)送る、という手間もなく、パソコン上で作って送れてしまうので、手間いらずなのが良かった。
昨年あたりは日本郵政で行っているネット上の年賀状作成サービス「郵便年賀.jp」を利用して、そのまま住所を指定して、主な友人や仕事先への年賀状を済ませてしまった。こちらはSNSの友人と違い、直接住所を入力すればいい。「映画付き年賀状」というのもあって、好きな映画をオンデマンドで1本見られる、という年賀状を、これもネット上で作成して、友人に送ったりもした。これもなかなか好評だった。
ネットサービスは料金はかさむが、利便性は抜群
SNSの友人と、リアルな宛先への年賀状を、ネット上のサービスで済ませるのは手軽でいい。ただし、はがき代の他に1枚当たり数十円~数百円という料金が発生するので、やや割高になる。安く済ませたければ、自分でハガキを買って印刷、という選択になる。それでも、インクなどで手を汚さず数分程度で完結してしまうのは、年末で何かと忙しい身にはちょうどいい。
昨年まではこうしたサービスはパソコンを使って操作するものが多かった。ところがスマホが一気に普及した今年は、「スマホで年賀状」がトレンド。スマホアプリをダウンロードして、デザインを選び、文面を入力、写真はスマホに保存してある写真などを使えばよい。スマホ内だけではなくクラウド上の写真も選べて便利。SNSの友達に送る仕組みや、映画視聴権や寄付などを付加できる仕組みも完備していたら、これを使わない手はない。