平野所長(以下:平野):興味深い話を聞いたよ。
直井研究員(以下:直井):ぜひ聞かせてください。
平野:メールを確認する頻度と、メールを返信するスピードは、年齢によって異なる。その理由は、育った時代の通信手段が影響しているのではないかという話を聞いてね。
直井:へぇ~。面白いですね。
平野:例えば、10代や20代は携帯電話やスマートフォン世代。メールは携帯電話やスマートフォンのメイン機能だ。通話するよりは、メールを送ることの方が多いだろう。メールで通話している感覚かもしれないね。
直井:メールで通話ですか?
20代までは「携帯電話やスマートフォン世代」
平野:メールでリアルタイムのコミュニケーションをとっている。これは、「LINE(ライン)」の登場によって加速したように思われる。LINEのメッセージはメールとは違うが、文字のコミュニケーションという観点では同じだね。
メールはお互いの時間を拘束せず、都合の良い時に好きなタイミングで確認し、送れることがメリットであり、特徴でもある。しかし、若い世代はちょっと違うようだ。学生か社会人かどうかでメールの使い方は異なるだろうが、メールの使い方を見ればその人の年代がある程度推測できるよ。
直井:出ました! 所長のメールプロファイリング。
平野:10代や20代の人たちの中は、常に携帯電話やスマートフォンを携帯し、四六時中チェックしている人もいる。LINEで一晩に500件のメッセージをやりとりしている学生の話を聞いたこともあるよ。
直井:すごい数ですね。これだけの数をやりとりしているとは。
平野:送ったらすぐに返信がきて、そのスピードが早いから件数も増えるんだろう。
直井:まさに会話をしているかのように、文字メッセージを送り合うわけですね。
平野:裏を返すと、すぐに返信があるのが普通と思っているということだ。送ったら相手はすぐに確認してくれる。そして、すぐに返信してくれる。だから、こちらもすぐに確認して、すぐに返信する。ある意味、阿吽(あうん)の呼吸だね。当然、メールチェックはリアルタイムだ。急用がある時もメールを送る。相手はすぐに確認してくれるという確信があるから問題ない。そのように見受けられる。
直井:お互いが同じ価値観、考えでメールを使っているなら問題なさそうですね。
(編注:LINEについて詳しくはITproまとめ「LINE」を参照)