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紙の本、電子書籍、どちらにもメリットとデメリットが…

 筆者は子供の頃から“活字中毒”だ。暇さえあれば書店に足を運び、好きな本を買って読むのが趣味。本代もままならないので、読み終わった本は古書店に売り、さらに売ったお金でまた本を買うとう生活を、独身の間はずっと続けていた。

 筆者の実家の部屋にある書棚は、一度かなり古書店に持って行ってもらったはずだが、それでもほぼ満杯である。東日本大震災のすぐ後に信州・松本で起きた比較的大きな地震の時、書棚が倒れてしまった。もしそこにいて、いつもの場所で寝ていたら、本が顔や頭を直撃したかもしれない。書棚は丈夫なものを使うべきで、過剰に詰め込むべきではないと、つくづく思った。

 親戚はこの部屋を見て、「これは何とかしないと床が抜けるぞ」とよく言っていた。「また本買って。床抜けたらどうすんの?」と、顔をしかめる母に隠れて、本を自分の部屋に持ち込んだりもしていた。

本を持ちすぎるリスク

 大学時代には、「本で床が抜けた」という実体験のある教授や先輩に出会い、ちょっと背筋が凍った。以後、不要な本は売却し、なるべく本を増やさないように努めているところだ。

 家庭を持った現在、「自分の部屋」があるはずもなく、あまりたくさんの本を買わない生活をしている。インターネット上に情報があふれるようになって、本にこだわらなくても、情報を入手できる便利な世の中にもなっている。

 さらに便利なことに「電子書籍」が普及してきた。しばらく本を増やさないように気をつけてきた筆者も、電子書籍の普及で読書熱が再燃した。メインで利用しているのはAmazon Kindle。それ以外にも、マンガ・電子書籍アプリで無料コンテンツを読みあさることもある。それらはスマホや電子書籍端末上で簡単に読めるので、空いた時間にいつでも読書できるのがいい。

図1 筆者のAndroid端末のKindleアプリのトップページ。最近読んだ本はスライダーに並ぶ。
図1 筆者のAndroid端末のKindleアプリのトップページ。最近読んだ本はスライダーに並ぶ。
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 小説やコミックの「シリーズもの」にハマり気味にもなっている。Kindleストアでは、シリーズものの1巻や最初の数巻だけは格安で買える仕組みになっている。「その手には乗らないぞ」と思いつつ、しっかり続きが読みたくなってしまい、電子書籍ストアの策にもハマり気味なのが実情である。