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“公称速度”はあてにならない?

 話を日本通信の「スマホ電話SIM フリーData」に戻すと、このSIMでのデータ通信は、筆者が普段使っているIIJmioと同じ「200kbps」のデータ通信速度をうたっているものの、体感値はIIJmioほどは速くない。スピードテストを行ってみると、一応200kbpsとうたうには適切な数値は出ている。どちらかというと、IIJmioが速いようだ。こうなるとIIJmioをもっと使いたくなるものの、IIJmioには日本通信のように音声通話回線を持てるSIMのプランがないのが難点だ。

 これらの通信速度を、実際に「RBB TODAY SPEED TEST」アプリで測定してみた。筆者の仕事場(長野県松本市大手)でできる限り同条件にして測定した。すると、「スマホ電話SIM フリーData」(端末はNexus 4)は、ダウン0.22、アップ0.20という、ほぼ公称通りの数値が出た。一方、「mio高速モバイル/D」(端末はNexus 5)は、ダウン0.38、アップ0.48という、公称より高めの数値が出た。両者は同じNTTドコモのFOMA通信網を使うMVNO(仮想移動体通信事業者)だが、通信網の使い方に何らかの違いがあるのかもしれない。

図2 日本通信「スマホ電話SIM フリーData」の通信速度を測定してみたところ。だいたい200kbpsぐらい出ている。
図2 日本通信「スマホ電話SIM フリーData」の通信速度を測定してみたところ。だいたい200kbpsぐらい出ている。
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図3 ちなみに、IIJmio「mio高速モバイル/D」の低速データ通信は公称200kbpsだが、実測値はそれよりも高い。
図3 ちなみに、IIJmio「mio高速モバイル/D」の低速データ通信は公称200kbpsだが、実測値はそれよりも高い。
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必要に応じて、高速通信を併用すべき

 「スマホ電話SIM フリーData」は、電話以外はあまり使わず、データ通信はメールチェックやテキストベースの操作が中心で、他にはKindle電子書籍をオフラインで読書する(ダウンロードはWi-Fi環境で行う)といった使い方なら、使い放題の範囲で収まる感じだ。

 ただし、普通のスマホとしてバリバリ使いたい場合は、低速通信では速度的に足りないものがある。地図アプリ、写真関係(Instagramや、SNSなどへの写真投稿も含む)、Web検索(画像が絡むもの)、Webサイト閲覧(画像なども入った通常のWebサイト)、ネットを使ったゲームなどが該当する。これらでは、かなりの「待ち」が入ってしまって普段使いには耐えられない。

 その場合は、やはりLTE/3G接続の“高速通信”でカバーするのが適切だろう。具体的には「Turbo Charge」というアプリをインストールし、100MB/90日=300円(税別)もしくは500MB/90日=1200円(税別)というクーポンの「チャージ」を行い、必要に応じて高速/低速を切り替える、という方法をとることになる。