●円グラフを使ったシェアの比較
グラフの本質は「比較」にあると思う。ある対象と別の対象を比較することで意味が生まれる。その意味を視覚化するのがグラフの本質なのである。
「おいおい、何を学者みたいなこと言ってるんだ。ここはアカデミックな場ではない。アロハに短パンのごとくもっとカジュアルな発言をせよ」
アロハと短パンはカジュアル過ぎだろ。ま、夏場は労働時間中もそんな格好をしている私ではあるが。それはともかく、図1を見てもらいたい。市場シェアを示した単体の円グラフでは、会社相互のシェアを比較できる。一方、異なる時点の円グラフを追加することで、シェアの推移を比較することもできる。
「なるほどな。これを見ると確かにグラフの本質は比較にあるのかもしれんな」
もっともその際に、「比較のしやすさ」を追求することは、グラフ作成者に与えられた永遠の課題、言い換えるならば使命(ミッション)と表現しても過言ではなかろう。
「……こいつ、なに哲学者ぶってんだ」