直井研究員(以下:直井):あ! 所長。外出先から戻られたのですね。B社への連絡、ありがとうございます。さっきメールを読みました。
平野所長(以下:平野):方向性は良いから、アクションプランを具体的に落とし込んでいこう。
直井:はい。それで、ちょっと気になったことが。さっきのメールを送った時間はちょうど、所長はA社で打ち合わせ中でしたよね。もしかして、打ち合わせをしながらこっそりメールを送ってくれたんですか?
平野:そんなわけないだろう。
直井:え? でも、打ち合わせ中の時間でしたよ。
平野:予約配信だよ。昨夜チェックして、メールを作成し、配信時間をセットしておいたんだ。B社の担当の方が朝に業務を開始したタイミングで目に留まるようにと思ってね。
直井:なんと! 送信時間の“偽装”をしていたとは。
平野:違うよ。“偽装”とは、聞き捨てならないぞ。
直井:そういえば、先日も会議をやっている時間にメールマガジンが配信されていました。あれも偽装……。
平野:ちゃんと、話を聞きなさい。効果的にメールを届けるには、時間帯や曜日にも配慮をした方がいいんだよ。私は朝早くから夜遅くまで仕事をしているから、一般的に業務時間といわれる9時から18時の時間帯以外でメールの処理をすることが多いんだ。そのとき、リアルタイムでメールを送るかどうかは判断が必要なんだ。