コンシェルジェサポートを請け負っているお客さんから「いつでもどこでも、自宅に置いたパソコンが使いたいけど、どうすればいいか」という質問をよく受ける。出張や別荘に出かけた後、写真付きのメールを送ろうとして、写真データを自宅のパソコンに忘れて来てしまったとか、出先でiPadを使って孫のヤンチャぶり動画を友人に見せたいときにこのニーズが生れる。そんなとき、最も簡便な方法として「LogMeIn」という「リモートデスクトップ」アプリを紹介してきた。実に簡単に彼方のパソコンが操作できる。ところが1月中旬、無料版が無くなるという方針変更があった。便利に使っているのなら月1000円弱の費用なんて安いもの、払いなさい、とお薦めしたのだが、やっぱり無料の方がいいと食い下がられてしまった。
「どこでも My Mac」は拍子抜けするほど簡単に接続できる
「リモートデスクトップ」とは、ネットワークの向こう側に置いたパソコンの画面を手元のデバイス上に鏡のように写しだし、あたかも向こう側のパソコンを直接操作しているかのごとく使える仕組みのことだ。
実はMacには「どこでも My Mac」という機能がOSに標準装備されていて、実に簡単に遠隔地のMacをリモート操作できる。これが実に使い勝手が良く、場所を選ばない仕組みなので、Mac同士であれば、これが一番お薦めだ。他に何も追加のソフトが要らないし、なにより、ルーターの外からでも平気で相互接続できるところがすごい。ただし、ルーターの設定がガチガチに固められている場合は接続できないこともある。
使い方は本当にシンプルだ。「My Mac」という名前の通り、「自分が使っているMac」を同一のApple IDでiCoudに接続、「システム環境設定」→「iCloud」の中の「どこでも My Mac」にチェックマークを入れておくだけ。
2台のMacにこの設定をする。公開したい方のMacで「システム環境設定」→「共有」の「画面共有」「ファイル共有」など、必要なサービスをオンにする。これだけで準備完了。1台を外出先のインターネットに接続すると、あら不思議、そこに向こう側のMacの画面が鏡に写したように、こちら側のMacの画面に映し出される。