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 Windows 8.1が登場して、さらにタブレットマシンが増えたようです。インテルのBay Trailプロセッサなど、タブレットに向いたデバイスが出てきて、パソコンとしては比較的安価なため、ユーザーも増えてきたようです。

 ただ、長年PCを使ってきたユーザーからすると、こうしたマシンでも、従来から使っているWindowsアプリケーション(デスクトップアプリケーション)を使いたいところです。ですが、デスクトップアプリケーション(以下デスクトップと省略します)は、本来タッチ操作を前提にしていないため、多少使いづらい部分もあります。

 画面の小さなタブレットでデスクトップを使うときに悩ましい設定に画面のドット密度の設定があります。これは、DPI(Dot Per Inch。1インチの中に並ぶドットの数)設定などとも言われ、画面の1ドットの物理的な大きさを設定することで、文字のポイント数(実寸に対応)と画面上での表示サイズを一致させる設定です。

 Windowsは96DPIを前提に作られてきたために解像度が高くなると、同じポイント数を表示させても画面上の物理的なサイズが変わってしまいます。画面上の文字の物理的な大きさは、1ドットの大きさで決まりますが、1ドットの大きさは、画面の物理的なサイズと解像度から計算で求められる値なので、解像度が同じでも、ディスプレイのサイズが違っていれば、文字の物理的な大きさが変わってしまうわけです。

 7インチクラスのWindowsタブレットでは、標準の解像度として1280×800ドットが推奨されており、多くのタブレットがこれに対応しています。また、10インチクラスになると、1366×768ドットや1920×1080ドットなどの解像度になります。

 Windows 8.1では、DPIの設定は、コントロールパネルの「ディスプレイ」を使いますが、ここが少々ややこしく、解像度とディスプレイの物理サイズにより、変更方法がちょっと違います。この設定ページを開くと「大きくする」、「小さくする」をノブで選択する表示になっていますが、解像度とディスプレイサイズにより、変更ができないことがあります。

 実際8.1インチディスプレイで1280×800ドットの解像度を持つAcer W3(写真1)は、標準状態ではDPI設定ができませんが、1920×1080ドットで10.6インチのSurfaceProでは、3段階の設定が可能です(写真2)。

写真1 「ディスプレイ」では、スライダーでDPIを変更できる。ただし8インチで1280×800ドットのAcer W3では、変更できない状態になっている。
写真1 「ディスプレイ」では、スライダーでDPIを変更できる。ただし8インチで1280×800ドットのAcer W3では、変更できない状態になっている。
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写真2 1920×1080ドットのSurfaceProでは、3段階の設定が可能。
写真2 1920×1080ドットのSurfaceProでは、3段階の設定が可能。
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