このところ、ずっと、通話中心の契約とデータ専用の契約で2枚のSIMを2つのスマートフォンで利用しています。メインのドコモのほうはFOMA契約のままで、パケ・ホーダイ ダブルを維持しているものの、データ通信をまったく使っていません。理由の1つは、通話専用にすれば、スマートフォンでも長時間利用が可能だからです。どうせ仕事でいろいろとスマートフォンを使うので、「2台持ち」のほうが便利と言えば便利です。
Web閲覧に使わなくなると、スマートフォンは、小さい方が便利です。ポケットにも簡単に入るし、首からネックストラップでぶら下げても首が痛くなりません。そういうわけで「小さなスマートフォン」が使いたいのですが、日本国内ではあまり見かけなくなってしまいました。筆者も、携帯電話やXPERIA rayを使っているのですが、最新機種の大半が「ファブレット」と呼ばれるほど画面が大きいものが多く、3インチ以下の小さなスマートフォンはほとんどみかけなくなってしまいました。
あるときまで、携帯電話機は小さい方がいいとされてきました。さまざまな技術も、小型化のために発達しました。しかし、いったん3インチまで小さくなった携帯電話も最近では、画面の大型化などで、きょう体は大きくなる傾向にあります。
スマートフォンとしてみると、画面の大きな機種には、大きなメリットがあります。バッテリが大きくできるため、長時間の動作が望めるのです。タブレットが長時間動作するのは、大きなバッテリを内蔵できるからで、けっしてスマートフォンよりも電力効率がいいわけではないのです。
スマートフォン最大の問題は、動作時間で、コマーシャルなどで「長時間動作」と主張するからには、これが問題であるとメーカーも認識しているのです。たしかに、携帯電話の売り場にいくと、沢山の「外部バッテリー」が売られています。それだけ市場性があり、かつ、ユーザーも問題として認識しているからでしょう。
ただ、バッテリー容量の問題は使い方の問題です。高い頻度でデータ通信を行わせれば、モデム部分が電力を消費し、複雑なスクリプトを含むWebページを表示させれば、CPUもフル回転して電力を消費します。また、画面を表示させている時間が長ければ長いほどバックライトが電力を消費します。
もともと、iモード携帯などは、パケット通信も低速、画面も小さかったので、比較的小さな電話機でも長時間の待ち受けが可能でした。iモードをまったく使わなければ、ほんとに長持ちしたものです。スマートフォンも同じく、電話を待ち受けるだけにしておけば、長時間バッテリーが持つようになるのです。
だったら、普通の携帯電話でいいんじゃないか?と思われるかもしれません。しかし、2台持ちでも、通話専用のほうもアンドロイドのほうがいいのです。まず、アンドロイドにしておけば、電話帳やカレンダー、ブックマークといった情報をいちいち転送する必要がありません。電話帳は常に最新で、追加すれば、それが他のAndroid端末やGmailなどですぐに利用できます。この点は、従来の携帯電話と大きく違うところです。カメラで写真を取れば、自宅に帰って無線LANに接続したときにGoogle+に自動的にアップロードされるので、別途バックアップを取る必要もありません。
また、外出中のデータ通信は、データ専用のアンドロイド機でBluetoothテザリングを使います。高速ではありませんが、Bluetoothなので一日中オンにしておいてもさほど電力を消費するわけではありません。こうすることで外出中にSNSを使ったり、写真をアップロードするといったことが可能になります。
そういうわけで、筆者は、ディスプレイが3インチクラスの小さなスマートフォンが気に入っているのですが、なかなかいい製品に出会えないでいました。手元には、日本国内でも使えるXPERIA rayがあるのですが、Android 2.3で、そろそろ、いろいろなアプリケーションを使用する、という面で苦しくなってきました。