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 ドコモやauは、年内にもLTEを使った音声通話サービスを開始するそうです。ドコモについては6月からスタートという話もあります。現在の携帯電話サービスには、3GとLTEの2つがありますが、音声通話に関しては、LTE通信が可能なスマートフォンでも3Gの音声通話機能(回線交換。Circute Switching)を利用しています。LTEは、規格上パケット交換(Packet Switching。パケット通信とも)によるデータ通信機能のみが定義されています。その上にさまざまなデジタル通信のサービスが乗る構造になっていて、音声通話もそのサービスの一つにすることがあらかじめ定められていました。

 ただし、どのようなやり方で音声通話を実現するのかは、ゼロから規格化するために、時間がかかっていました。このためにLTEはサービスの開始時点では、データ通信のみのサービスでした。

 現在は、データ通信のみをLTEで行い、音声通話の発信、着信のときには3G通信に切り替え、3Gがもつ音声通話機能を使います。このとき、パケット交換(PS)から回線交換(CS)に切り替わるため、これを「CSフォールバック」といいます。

 そもそも、回線交換とは、電話の基本的な仕組みで、発信元から通話先までの信号の回路を確立させて、通話中はこれを維持する方式をいいます。昔の電話は、音声を電圧の強弱に変換したアナログ信号を使っていたために、発信元の電話機から通話先の電話機までをつないでアナログ信号を流す「回路」を作る必要があったのです。その後、音声がデジタル化するなど技術的な進歩はありましたが、通話相手までの経路が確定し、これを維持する仕組みは同じです。

 これに対して、パケット交換は、デジタルデータに宛先を付けた「パケット」と呼ばれるデータの塊を送ることで、相手までデータを届けますが、経路の途中にある中継機器が、受け取った時点で適切な相手にパケットを転送するようになっているので、到着先が同じでも、途中の経路は、パケットごとに違う可能性も出てきます。このように経路をあらかじめ確定させないことで、ネットワークの状況や障害などに対して強い通信の仕組みになっています。そもそも、パケット通信自体が、回線交換によるコミュニケーションの欠点を補うために作られたものです。