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 サンフランシスコの秋は、テクノロジー企業のイベントが目白押しになるシーズンだ。中でも、「Oracle OpenWorld」は、おそらく最大規模のイベント。今年も145カ国・地域から6万人もの人々がやってきた。

 突然の発表で、同社創業者で長年CEO(最高経営責任者)を務めてきたラリー・エリソン氏がCEOを辞任して会長兼CTO(最高技術責任者)に就任したこともあり、今年で最後になるかもしれない基調講演を聞こうとやってきた人も多かったのだろう。大会場に入れない人が、道路を封鎖して作られたソファやバーのエリアで一杯飲みながらスクリーンの講演を聞いている風景が見られた。

封鎖された路上に設置されたソファで基調講演を見る人々
封鎖された路上に設置されたソファで基調講演を見る人々
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 それにしても、米オラクルのように「モスコーニコンベンションセンター」の南館、北館、西館をすべて使い尽くしてカンファレンスをする企業は、今やオラクルと、同社と比べると新興勢力である米セールスフォース・ドットコムだけだろう。かつては数々の企業がそうだったのだが、すべて縮小してしまった。オラクルの勢力や恐るべし、と毎年この風景を目にするたびに思ってしまう。

 オラクルはその上、周辺のホテルを何軒も押さえ、そこで会期中2700を超えるセッションを行っている。それだけでなく、顧客らの会合やら接待やらがあるだろう。顧客企業が行うパーティもあるはずだ。もちろん、サンフランシスコに宿泊する人々のホテル代もある。地元に落とされるお金は一体いかほどか。昨年は、その金額が1億ドルほどだったという。今年はもっと大きいと予想されている。

 コンベンションセンターの南北館の間の道路は、高速道路につながる主要なルートなのだが、Oracle OpenWorldが開催される5日間とその前後は完全に塞がれるため、市内の交通は混乱する。ラジオの交通情報も、「オラクルのイベントで市内は渋滞のため、余裕が必要」などと、日に何度も訴えている。それでも経済効果は大きいため、サンフランシスコ市はオラクルに協力を惜しまない。これはもう、プチオリンピックのようなものだろう。

 さて、肝心の基調講演での発表は、オラクルが完全にクラウド対応企業になったことをアピールする内容づくしだった。