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 中国のネット検索サービス大手、百度(Baidu、バイドゥ)の日本法人社長に元ヤフーの検索事業部長 井上俊一氏が就任してから約1カ月。日本に本格進出してから約半年で日本人社長を迎え、日本に根付いたサービス開発に向けて本格的に動き出した。就任後、初めてメディアの前に顔を出す井上社長に就任の経緯や今後のサービス展開などについて聞いた。

■ヤフーから百度への転身を決めた理由は

 大きな理由は2つあります。1つはロビン(百度の総裁兼CEOのロビン・リー氏)と一緒に働きたかったこと。実際に会う前から彼には興味がありました。中国の検索市場で、圧倒的な力でナンバーワンにのし上がったからです。日本で検索だけを考えたときに、そういったことを成し遂げたロールモデルとなるような人間はいません。ヤフーはあくまでポータルサイトですから。

 もう1つがアジアをターゲットにしているところです。過去10年を振り返ると、この業界は米国が中心でした。ただ、時代は明らかに変わっていると思っています。今年、中国のネットユーザーは米国のネットユーザーをその数で抜きました。その差は今後、開いていく一方だと思っています。その状況で「次の10年も同じように米国にかけますか」と言われたなら、僕は「アジアだ」と思ったのです。

 昨年夏にロビンと「LinkedIn」(米国のビジネスマン向けSNS)で出会うことができ、最終的に社長のオファーを受けようと決めたのが2008年2月の終わりでした。

■ヤフーという会社を振り返って

 ヤフーは非常に大きい会社です。お金も人も知名度もある。極端に言えば、基本的には守ればいい。僕はもっと攻めたいと思ったんですね。それも、ポータルではなく、検索で。

 もちろん、ポータルサイトで培った力を検索に生かせることは大いにありました。120以上のサービスを検索と結び付けられたり、ユーザー属性が取れたりといったことです。ユーザー属性を取るなんてことは、グーグルがひっくり返ってもできないと思っています。