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 「周りは英語がペラペラ。僕だけですよ、英和辞書片手にC言語だけで勝負したのなんて」とニコニコ笑う高橋直大氏。今年で第6回を迎えるマイクロソフト主催の学生向け技術コンテストの「アルゴリズム部門」で、第3位という栄冠を手にした、その人だ。世界大会会期中の7月3日にちょうど20歳の誕生日を迎え、文字通り最高の誕生日プレゼントを自らの力で勝ち取った。

 プログラミングを始めたのはちょっとした偶然からだ。所属していた野球部を、体調不良で退部せざるを得なくなった高校2年生の冬。「当時、夏のスパコン※1に出場するメンバーを探していた“パ研”※2の友達に、人数合わせで入れられちゃいました」。そして、そのスパコンで団体戦6位を勝ち取る。そこから、数学好きの少年がプログラミングの力をメキメキと付けていったことは、今回の結果から推して知るべしだろう。

 134カ国から1万5394人がWebでの予選に参加。これを通過した6名が、フランスの世界大会に出場。世界大会では、24時間問題を解き続けた。開始1時間で停電というハプニングも高橋氏は全く動じなかった。「僕、開始2時間くらいは辞書とにらめっこしてただけですから」。約11時間でほぼ全問を解答。これは英語を話せる他国の学生をしのぐ勢いだ。終わってみれば、第3位という日本人初の快挙を成し遂げていた。

 大学1年生の高橋氏は来年以降も挑戦を続けるつもりだ。そんな彼は現在、何を勉強しているのだろうか。かばんをごそごそと探り始めた彼が「今はこれです」と言って取り出したのは2冊の書籍。てっきりプログラミング関連の書籍が出てくると思った筆者の期待はあっさり裏切られた。かばんから出てきた2冊の書籍の表紙には「TOEIC」の文字。「やっぱり、英語が話せないのは悔しかったです」。最後までニコニコと話すその笑顔を、来年はエジプトの世界大会で見せてほしい。

※1 高校生向けの技術コンテスト「スーパー コンピュータコンテスト」の略 
※2 筑駒 中高パーソナルコンピュータ研究部