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 ビジネス書が売れている。数十万部を超えるヒット作が相次ぎ、書店でも目立つ位置に並ぶ。オンラインストアのAmazon.co.jpでビジネス関連書籍のバイヤーを担当し、数々のベストセラーを仕掛けた土井英司氏。その彼に、ビジネス書ブームの理由を尋ねたところ「転職が当たり前になったことで、色々なスキルを身に付けなければならない意識が高まってきた」と話す。

 自身も大のビジネス書好き。幼いころは父親が経営する会社を訪ねてくる、経営者仲間の苦労話を聞くのが「面白くて仕方なかった」という。以来、1万冊以上のビジネス書を読み、掛けた費用は「1000万円をはるかに超える」。

 Amazon.co.jp退社後は日本で初めて本格的な出版コンサルティング事業を立ち上げる。並行して、ビジネス書の情報を発信する国内最大のメールマガジン「ビジネスブックマラソン」を発行。メールマガジンの魅力を聞くと「相手にダイレクトに伝わること。発行人と読者の間で交わされる二人称の関係は従来のメディアやブログにはない」。

 自分の名前や感じたことを前面に押し出す文体は「従来のメディアは客観を提供していたが、インターネットのメディアは主観を求められている」から。また、紹介する本のエッセンスをそのまま抜き出すことについては「映画や音楽はハイライトシーンやサビを流すことで売れている。本の場合もハイライトを見せることで売れる」と述べる。

 今後は「執筆活動を支援する仕組みをつくりたい。例えばあるテーマについて検索すると、適した資料や偉人の名言などが出て、引用する権利の認証も済んでいるようなデータベースが欲しい」「書店で本が売れるようにしたい。猫マニアの店主が猫本を集める本屋のように、個性が反映された書店が増えるといい」と語る。「ビジネス書の地位向上に人生をささげてもいい」という土井氏の挑戦が楽しみだ。