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阿部 基成(あべ もとなり)
1963年、福岡県生まれ。九州大学工学部を卒業。2000年にイー・アクセスに入社し、ADSLのサービス企画を担当、同社のホールセール事業の立ち上げに参画する。2007年4月にイー・モバイルの執行役員副社長に就任。現在、経営戦略本部・本部長として、同社のサービス・商品企画を統括する
(撮影:村田 和聡)

 この夏、世間をあっと言わせた100円パソコンの仕掛け人。家電量販店とタッグを組み、ミニノートパソコンと自社のデータ通信カードをセットにして100円で販売。これが起爆剤となり契約者数は倍増した。「市場が本格的に広がるのはこれから。当社の契約者数はまだまだ伸びる」と意気軒高だ。

■今年は、ミニノートパソコンのブームが巻き起こりましたが、これは御社のデータ通信事業にとっても、かなりプラスに働いたのではありませんか。

 その通りです。当社は、3年前にモバイル向けのデータ通信サービス会社として設立され、これまで地道に拡販の努力を続けてきました。その営業活動が、今回のミニノートのブームとドンピシャで重なった。これは本当にラッキーでした。

 その成果は、数字にもはっきり表れています。この春(2008年3月末)の段階では、当社のデータ通信事業の契約者は40万人程度でした。それが、わずか半年間で倍増し、9月末には80万人を突破しました。この調子でいくと、年度末(09年3月)には140万人に達する勢いです。

■やはり、この7月にキャンペーンを展開した100円パソコンが効きましたか。

 そうですね。あそこで一気に広がりました。実はこのキャンペーンをどこで打つか、ずっとタイミングを探っていたのです。ミニノートのブームが起きたころは、メーカーの生産が需要に追いつかず、店頭では慢性的な品不足が続いていました。そんなときに、100円キャンペーンをやっても効果はありません。それに、製品のスペックも今一つでした。各社からいろいろな機種が発売されましたが、HDD容量が小さいとか、ディスプレイ画面が狭いとか、まだまだ力不足でした。

 ようやく勝負できる製品が出たと思ったのが、ASUSの2世代目「Eee PC 901-X」です。バッテリーは8時間持つし、画面も8.9インチと広い。何より生産台数が潤沢で、品不足に陥る心配がない。これならいけると判断し、量販店側にアイデアをもちかけたのです。

 ただ、当然のことながら、最終的な価格決定権はお店にあります。私どもは裏方として動いているだけで、先方が首を縦に振らないと何もできません。果たして彼らの協力が得られるか心配だったのですが、量販店側は実に熱心に動いてくれました。店頭販売はもちろん、広告宣伝にも非常に力を入れて頂いた。

 結果的にキャンペーンは大成功を収め、お店からも「販売台数が2倍になった」といったような話を頂きました。ですので、100円パソコンは、今後も続けていこうと考えています。