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 SNS最大手のmixiがプラットフォームを2009年春から開放する。2008年12月4日には、mixiのデータへアクセスする機能「mixi connect」を使った最初のツールとなる「mixi checker」がconnectサービスに先駆けて公開された。mixi checkerの開発に当たったのはソニー。同社が提供する「FLO:Q」というウィジェットサービスの1つとしてリリースしたのだ。

 ソニーといえば、AV機器やパソコンといったハードウエアメーカーとしての印象が強いが、今回のプロジェクトは、完全にソフトウエアだけの協力。ソニーがウィジェットサービスを手掛ける狙いをFLO:Qプロジェクト室の室長である竹下直孝氏に聞いた。

■ソニーがハードウエアから独立した形でウィジェットサービスを提供する点はユニーク。どういう位置付けになるのか。

 FLO:Qプロジェクトは2006年10月からスタートしたが、検討は2005年からスタートしていた。ソニーが個人顧客と直接の接点を持つ事業、例えば金融サービス、小売りといったものだが、それらと並んでインターネット系の事業を考えるチームがあった。インターネットを通じてどうやってソニーの商材や情報を届けていくかということを検討する中で、まず、自前のブログパーツを提供しようということになった。それが現在のFLO:Qのブログパーツが始まった直接のきっかけだ。

 自前でコンテンツを作っていくことも可能ではあったが、ビジネスを検討していた2005年時点ではブログやSNSが急成長していた。個人が持つメディアと連携していく、言うなれば「軒先」を借りる形で、情報を届けていこうとブログパーツのサービスをスタートした。

 2006年のスタートから2年間で会員は10万人まで増えた。今ではFLO:Qのブログパーツは1億5000万アクセス/月を生むまでに成長した。このトラフィックの上に広告を載せていく形でやっていこうと考えている。

■FLO:Qではデスクトップに常駐させる「デスクトップウィジェット」の提供も始めた。その狙いは?

 ブロガーはアクティブなインターネットユーザー。FLO:Qのブログパーツを使っているユーザーから、パソコンだけでなくマルチプラットフォーム環境へ広げてほしいという声が上がってきていた。デスクトップウィジェット(以下、デスクトップ)の形を取ることで、パソコンに常駐させることが可能になるほか、ゲーム機や携帯電話、スマートフォンなどネットにつながっている機器への展開も考えられるようになった。

 FLO:Qが提供するデスクトップのプラットフォームはデバイス(機器)とコンテンツをつなぐミドルウエアのような位置付けになる。

 ウィジェットを動かすプラットフォームを広げていくことで、ソニー本体のデバイスビジネスにも何らかのフィードバックができるかもしれない。

 FLO:Qは、技術的にはアドビシステムズが提供している「Air」を利用している。Airは「Flash」とも相性がいい。FlashはFLO:Qのブログパーツでも使用しているし、携帯電話でもより豊かな表現が可能になるようアドビ側が対応を進めていると聞いている。現に2008年11月には、展示会でAndroidを使ってパソコン用のFlashを再生させるデモを見せているし、iPhoneにもFlashの再生環境を作るようなことを示唆していた。

 Flashについては技術者の層が厚いという点も魅力。例えば、企業がデスクトップを使って何かプロモーションをしていこうというときに、開発を任せることができる相手は多い方が、開発コストも抑えることができる。